第4話 ページ5
なおも自己紹介は続く。
「それではお隣へ」
アカツキの隣の女子は腰からジャラジャラと音をたてて立ち上がる。えっと、爆弾かな?
「い…伊奈葉ヒミコです。好きなゲームは育成シミュレーションです。動物育てたり、農園するのが好きなので…」
「伊奈葉様ありがとうございます」
パカさんが手を叩く。
「貴方のささやき実況、実はわたくし、とりわけ熱心に拝聴しておりましてこうして生声をお聞きできるとはファンとして光栄の至り」
全員が身構える。
「ぜひ一度ささやいていただけないでしょうか。アイラブ…ミスターパカ…と、みっ…耳元でっ」
なにとぞなにとぞ、とパカさんは伊奈葉さんに近づいて行く。
その時だった。ゴキンッと激しい音をたててパカさんが後ろにぶっ飛ぶ。
「…駆堂様。あなたの番はまだですよ」
それでも冷静に返す。
「るせえ!!ヘンタイ家畜野郎。何が自己紹介だ!さっさとオレを解放しやがれ!」
見た目からしてヤンキーの男子がパカさんに突っかかっていた。パカさんはふうっと息をはいた。
「ですから」
ヤンキー男子の武器であろう鉄パイプを握りながら言う。
「そのために必要な自己紹介とホームルームでございます」
メキメキと音をたてて鉄パイプが折れる。パカさんはその折れた鉄パイプを地面に落とす。
「チッ」
「それに駆堂様。ワタクシへの暴力行為はルール違反だと再三申し上げたはずでございます。今後は厳しく処罰しますよ」
「上等だ。やってみろや」
「今晩からあなたの食事、注意してくださいね」
まさか、毒とかじゃ…
「ピーマン…めっちゃ入れますんで…」
「ちっちぇんだよ!!」
何だそれだけかよ。
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一月鈴華(プロフ) - 更新早い…。頑張ってください。面白かったです。 (2018年11月16日 13時) (レス) id: c26eb87106 (このIDを非表示/違反報告)
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