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第33話 ページ35

「うん。寝てるな」

「ヘ…?」

なんだかぐったりしているアンヤくんをアカツキくんが背負って帰ってきてから数分。

倒れていたようにみえるアンヤくんは寝てただけらしい。

「電池切れ。爆睡中だ。アン坊、ここ数日まともに寝てなかったようだからね。しばらく何しても起きないぜ」

ユズ先輩はほりゃっ、と言いながらリンゴを寝ているアンヤくんの上にのせる。

私ものせよっと。

「は…はた迷惑なやつだ…」
「よかったです…」

アンヤくんの上にのってるリンゴは増えていく。うなされてるけど、まぁリンゴのせいではないだろう。

「アンヤくん昨日薬がどうとか言ってたので…」

「薬…睡眠薬のことかな?彼いつも持ち歩いていたし。まああとは本人からきくといい」

ユズ先輩はそれより、と前置きして話題を変える。アンヤくんには悪いが私もこちらが大切だと思う。

もちろん私の二重人格の話よりもだ。

「今注目すべきはそのカリンちゃんもどきだ。おそらくそれがミミクリー・マンイーターだろう」

「そうですね…。このゲームも『ミミクリー・マンイーター殲滅』ですし、私的にはそのカリンさんもどきだけではないと思います」
「俺も同感です」

「うぇ…」

とりあえずそのカリンさんもどきをなんとかしないといけない。そのためには相手を知ることが大切だ。

「具体的にはどんなヤツだった?」

お。ザクロさんがきいてくれました。

「どんな…見た目はまんまカリンさんです」

ただ…、という言葉のあとに少々沈黙が生じる。

「この世のものとは思えない笑顔で近付いてきて…」

トラウマ?なのかアカツキくんは震えている。

「……ねぇ、ムカつくんだけど」

「激しく強く抱き締められました…」

最後にトラウマレベルです…。と小さく付け足す。

「ムカつくんだけど!!!」

「それに最初は柔らかかったのにしだいにカサカサになって…」

「カサカサって何よ!!」

アカツキくんは怒ったカリンさんに殴られている。ありゃ、痛そう…。

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一月鈴華(プロフ) - 更新早い…。頑張ってください。面白かったです。 (2018年11月16日 13時) (レス) id: c26eb87106 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ディアナ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年11月4日 14時

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