Happybirthday忍霧ザクロ! ページ32
※こちらは本編とは一切関わりはありません
もう朝だ。(多分)私は起き上がってベッドの横にある目覚まし時計を確認する。
どうやら早く起きすぎてしまったらしい。
今日は12月25日。時計は3時半をさしている。
今日は確か何か大事なことがあった気がするんだよなぁ…。
そんなもやもやを抱えながら私は身仕度をする。いつもの制服をきて、母の形見のネックレスをかける。もちろん黒淵眼鏡も忘れずに。
一通り仕度は終わった。
それでもまだ4時。
…そうだ、散歩行こう。
私はできるだけ音をたてないように扉を開けて外に出る。朝のひんやりとした空気が身にしみる。
「寒っ…」
何でこんなときに散歩に行こうと思ったのだろうかとちょっと後悔してしまう。
そんな時だった。
「あれ、如月…?」
「あ、ザクロさん…。早いですね」
そう。ザクロさんがいたのだ。
「俺はこれが日課だからな…。如月は?いつもは見ないのだが…」
そうなのか。毎日偉いです…。
「私は今日はいつもより早く目が覚めちゃって…。やることもないので散歩してます」
「…そうか」
なんだかぎこちない。まあこれが当たり前なのだろう。ザクロさんは女性が苦手なのだから。
「…じ、じゃあ俺はジョギングに行ってくる」
「あ、はい。お邪魔してすみません」
ザクロさんは私の後ろを通り抜けようとした。
あ、思い出した。“大事なこと”。
「ザクロさん、待って下さい」
彼はゆっくりと私の方を見た。綺麗な紫色の目に私が映っているのが見えた。
「誕生日、おめでとうございます」
今は何も渡せるものはない。だからその代わり今は精一杯の笑顔で、祝福してあげたい。
ザクロさんは一瞬驚いたような表情を見せた。
しかしすぐに戻る。
「ありがとう」
彼はそのまま私に背を見せるようにして去っていった。
だけど振り向くまでのその一瞬。微笑んだような気がしたのは内緒のお話。
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はい。ということでザクロくん!誕生日おめでとう!!
ギリギリ25日だから!セーフだよね?!
本当におめでとう!これからも愛し続けます!!
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一月鈴華(プロフ) - 更新早い…。頑張ってください。面白かったです。 (2018年11月16日 13時) (レス) id: c26eb87106 (このIDを非表示/違反報告)
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