恋のハザードレベル【ビルド短編２】 (ページ44)

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貴方からのプレゼント【龍我】ページ44

「ただいま…」

「ただいまー！」

ガチャリとnascitaのドアが勢い良く開き
入ってきたのはデート帰りの
石動美空と万丈龍我だった
万丈は大量の荷物を降ろし
疲れた表情を浮かべ椅子に座る
一方の美空は疲れた表情を見せず買った荷物を嬉しそうに開封していく
そんなことをしていると
2人の声を聞き
地下にいたAが冷蔵庫に似たドアを開けnascitaに
入ってきた

「おかえり、2人とも」

「！ただいま、A～♪ねえ、見てこの服可愛くない！？」

「本当だ、可愛いね…」

美空は花柄のワンピと
新しいパジャマを見せ嬉しそうな顔をした

「そうだ、Aの分も買ってきたからあとで着てみて！」

「うん、ありがと…。」

紙袋を渡され小さく微笑む
美空は戦兎や紗羽さんに店に行こうと
地下へと行ってしまった

「……元気良いよなぁ、あいつ…俺ついていけねーよ…」

元気な美空をみて
龍我ははあ、とため息ついた
Aは「お疲れ様」と言い
コーヒーを手渡した

「ありがとな。」

「でも美空ちゃん、元気なかったから元気になって良かった…。ありがとう、龍ちゃん」

「！」

「あんなに笑った顔見るの
久しぶりだから私嬉しいの。」

「そっ、か…」

小さく微笑み
コーヒーを流し込む

「…さあて、デートで歩き回ってお腹すいたでしょ？すぐご飯にするね」

「おう…。…あ、A！」

「？」

「これ、気にいるかわかんねーけど…お前に買ってきてみたんだ…」

チャラっと可愛い
花のイヤリングを取り出し見せる

「！イヤリング…」

そっとイヤリングに触れる

「気にいらねえなら捨てて良いからな…」

「そんな！捨てないよ、せっかく龍ちゃんからのプレゼントだもん…大事にする。…えへへ、ありがとう」

ほんのり頬を赤く染め優しく微笑んだ

それを見た龍我の顔が赤く染まってゆく

「…っ、お…おぉ…！」

目をそらし
空っぽの缶コーヒーを机に置いた