恋のハザードレベル【ビルド短編２】 (ページ31)

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北都三羽ガラス【赤羽、青羽、黄羽】ページ31

「兄さんいないな…」

Aはこの前助けてもらったお礼を言いたくて兄、猿渡を探し回っていた

お礼なら
電話やメールでも良かったのだが
やはり会って直接お礼を言いたい

そう思い
歩いていると
前を向かず歩いていたせいかドンッと3人組の男らにぶつかってしまった

「……あ………」

「おいおい、ちゃんと前見て歩けよ姉ちゃん」

髪を逆立て赤いヘアバンドをつけた男が言う

「ご、ごめんなさい…」

と謝ると
チラリと見た彼らの服の北都のマークに目がついた

「？なに、お姉さん。ジッと見て」

次に隣にいた黄色いニットを被った
青年が首をかしげる

「…貴方達…北都の…ひ、と？」

それを聞いた3人は
顔を見合わせた

「そうだ。」

すると赤いヘアバンドの男性の反対側にいた黒い帽子に青いシャツの男が
腕を組み言った

「だが俺達はなただの北都人じゃねえ、北都の三羽ガラスってんだ。」

「そんな簡単に正体バラしちゃって良いの？」

黄色いニットキャップを被った青年は
アハっと笑う

「問題はないだろう。一般人が俺らの正体を知ったところで何も起きやしねぇ。」

3人はブツブツ話していると
Aはゆっくり口を開いた

「…あの……」

「「「ん/え/あ？」」」

「北都の方なら知ってますよね…猿渡一海って人…」

猿渡の名が出た瞬間
3人の目つきが変わった

「なんだお前カシラを知ってんのか」

「只者じゃなさそうだね、このお姉さん」

「ああ。…お前、カシラの何だ。」

「あ、えっと…妹…なんですけど…」

「「「・・・・・・・。」」」

Aの発言に固まる3人
だがすぐに3人はすいませんでしたー！！と突然謝罪をし始めた
Aは何が起こっているのかわからずあたふたと慌て始め「えっ、え！？」と
混乱していた

「カシラの妹だとは知らず無礼なことを！！」

「ごめんね？てか、噂に聞いてたけどまさか本当だったなんて…。てか、超かわいい！」

「すまなかった…！」

「えっ、いや…あの謝らないでください…！えっと赤さんと黄さんと青さん？」

「あ、自己紹介まだだったな！俺は、赤羽だ！」

「黄羽だよ、よろしくね！」

「青羽だ、よろしく頼む」

「私は鱗状Aです、よろしくお願いします…」

すると赤羽があることに気づいた

「ん？カシラと兄妹なのに何で名字が違うんだ？」

「あの兄妹は兄妹なんですけど…血は繋がってなくて…」