with PROOF -1st- (ページ32)

今日:4 hit、昨日:8 hit、合計:120,792 hit

・ページ32

Sk「くっ、、、！！」
Nb「サクマ！！」

サクマを襲う大樹。いやモンスター。
手のように操られる枝にサクマは捕まっていた。
もがいて彼は出ようとするが、全く歯が立たないようだった。
今、動けるのは俺しかいない。
助けられるのは俺しかいないんだ。

Nb「っ！！！」

枝が俺にも襲いかかってくる。
それを素早く避ける。
しかし、木の枝は沢山ある。
次から次へと俺の元に長いそれが現れた。

Sk「うぅっ、、、！！」

サクマの顔色がだんだんと悪くなっていく。
暴れていたはじめとは変わり、動きも鈍くなっていってる。
やばい。
その3文字しか思い浮かばない。

Nb「くそっ、、、！もうどうにでもなれ！」

サクマを助けなければ。
俺は自分の手に力を込めた。
自分の体に何かが流れる感覚がする。

Nb「っはぁあ！！！」

サクマを掴むその枝に向かって俺は魔法を使う。
水は形を変える。刃物になってなれる。

ザシュッ

魔法によって、枝は木の根本から離れ、地上へ勢いよく落ちた。

Nb「っ！」

俺は地上にクッションを作る。
案の定、サクマは枝から離れその上にポンッと落ちてきた。

Sk「っ、、、！ショウタさんきゅ、、、。」

口を開いたが、サクマはその上でグッタリとしている。
再び、木はサクマを襲う体制に入っていた。
なんでこんなにもサクマが狙われるんだ？

Sk「つかえない、、、ショウタ、そいつ魔力吸い取る、、、俺、ほとんど吸われちゃった、、、。」
Nb「そういうことか、、、。」

サクマは魔力が多い。
こないだ村でそう言ってたっけ。
だから、狙われるのか。

Nb「わっ！！」

枝は切ったが、幹はある。
木は俺たちをスピード変わらず襲ってくる。
聞いていたモンスターとはまるで違う。
こいつは心なんてない、怪物だ、、、。
そんなことを考えている中で、俺の肩にはやはりあの感覚も襲いかかってきた。

Nb「んぁぁぁあ！！！！！！」

今までとは比にならない痛覚。
肩から全部がちぎられたのか？と考えざるをえないくらいの痛みが俺を襲った。
その痛みに膝から倒れそうになる。

Sk「ショウタ、、、！！」

サクマには言っていない。
だから、この現状を理解はできないだろう。
木は俺を怪我させてない。
しかし、俺は痛みに悶えているのだから。

Nb「くっそ！」

痛みを噛みしめ、立ち上がろうとするが体は言うことを聞かない。
意識は朦朧としていく。

？「っ！」

最後に見たのは、大きな知らない背中だった。