with PROOF -1st- (ページ2)

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第１章　初めての旅ページ2

Nb「リョウター！！！」
Dt「、、、？」

ここはジャマスティエス王国の端にある港町。
沢山の国の商人が集い、とっても活気のある賑やかな街だ。

俺はショウタ。
この港町で多分生まれた。
物心つく頃にはもう両親はおらず、この街の外れにある施設で幼少期をすごした。
現在は一人暮らしである。
ちなみに今前にいるリョウタは施設にいたときに街でであった親友。
幼なじみとも言っていいかな。

Nb「おなか空いた。」
Dt「また金欠？もう、そこ座って。」
Nb「さすが！わかってる！」
Dt「週1で転がってくるんだからだいたいわかるよ。」

仕事場が潰れて俺は今職無し。
最近はちょっとしたバイトなどで食いつないでいるような状態である。
そう、今俺はとてもピンチだ。
リョウタの家は宿屋を営んでおり、中には喫茶店のような場所もある。
申し訳ない気持ちはあるが、どうしようもなく週1ペースでご飯を食べさせて貰っている。

Dt「まだ見つからないの？」
Nb「うーん、、、だめ。」
Dt「そうか。」
Nb「軍人になるのも考えたけど、魔法つかいたくねーし、、、。」
Dt「痛むんだ。」
Nb「それもあるけど、あんまり見せたくない。」

俺の魔法は水。
この世界で魔法は体の一部であるが、俺の魔法属性と一緒の人を見たことがない。昔森で魔法を使って遊んでいたときにこの属性の珍しさで誘拐されかけたことがあるのがけっこうトラウマで密かに使うようにしている。
また、この魔法を沢山使うと生まれつきの治ることのない左肩の傷？痣？みたいなやつが疼いてけっこうそれが痛いんだ。

Dt「まぁ、いつでも来てよ。家族みたいなものなんだし。」
Nb「やばぁ！めっちゃ優しいじゃん！」
Dt「前言撤回。」
Nb「ごめん、いつも優しい。ありがと。」

家族みたいなもの、、、か。
そうだな、リョウタとは家族以上のつきあいだ。

Dt「そういえば、最近また街の外れでモンスターでたらしいよ。」
Nb「え、まじ？こわ。」
Dt「あんまりモンスターって暴れないのにね、おかしい。」
Nb「リョウタってモンスターあったことあんの？」
Dt「ん？どうだろうね。」

リョウタは不思議だ。
同い年のはずなのに俺より人生を歩んでいる感じがする。
そして昔から知っているのにあまり彼のことをしらない。
知っているとするなら、彼もまたレアな火の魔法を使うことぐらいだ。

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

Dt「外、さわがしいね。」
Nb「1回見てくるわ。」
Dt「ほんと？あとで俺も行くね。」

旅はここから始まった。