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3年生も終わりに差し掛かった頃
小「なぁA」
「何？望」
小「好きな人とかおらんの？」
「なんや急に」
小「いや、特に理由はないねんけど」
「好きな人な…」
中学校三年間好きな人が全くできなかったかと言われれば決してそうではない
例えば隣のクラスの中島くんや
同じ部活の先輩だった櫻井くん
委員会が同じだった手越くん
気になる人はたくさんいた
それでもそこから恋愛に発展しなかったのは
私に勇気がなかったことと
私には高嶺の花過ぎたこと
きっと恋愛してたというより憧れの対象だったんだ
このことを望に話したことはない
望の好きな人の話を聞いたことがないから
自然と話題に出なかっただけだ
「おらんかったこともないけど」
小「えっそうなん？誰？」
「望には教えん」
小「えーなんでや(笑) じゃあオレが当てたるわ」
「無理無理、望にはわからんよ」
小「まぁほんまはもう目星ついてるんやけどな」
「え？」
小「桐山やろ」
ん？
この人は何を言ってるんや
小「Aの好きな人、桐山やろ」
「はぁ？なんでそうなるん？！」
小「ちゃうの？」
「ちゃうちゃう、全然ちゃうわ。桐山やない」
なんで私が桐山好きみたいになっとるんや
そりゃ確かに男子との付き合いがそない多くないし
仲ようしてるの桐山くらいやけど
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作者名：カモミール | 作成日時：2018年1月7日 18時
