名前を付けるなら Akito.K (ページ35)

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大学は今までの学校生活と違い自由な時間が多い

サークルに入った私は

これまでと比べ物にならないくらい

交友関係が広がった

やることなすことすべてが新鮮で

いろんなところに顔を出していたら

予定が詰め込まれまくった毎日

重『なんやAは毎日忙しそうやな』

「そうやねん、いろいろやること多くてな」

重『毎日充実しとるのはええことや』

それでも、予定がない夜は

こうして重岡くんと電話をすることが日課になっていた

お互い一人暮らしをしているものの

通う大学がちがうため

少し離れた距離に住んでいる私たち

なかなか会うことはできない

重『たまにはオレにも構ってや(笑)』

「今度ゴキブリのおもちゃ持って、家おしかけたろか？」

重『根に持つなや、もう昔の話や(笑)』

からかうときはいつもこの話題

ええ加減やめたらなあかんな

重『でもAに会えるならそれもええな』

「え？」

重『Aに会いたいねん』

ストレートに言われると

なんて返したらええのかわからん

重『ごめん、困らせたな』

「いや…ええよ」

重『この間まで付き合えただけで嬉しかったのに

欲張りになったらあかんな』

重岡くんは私のことをよく考えてくれる

きっと私がまだ好きになり切れないことに気づいていて

それでも彼氏として接してくれる

重『落ち着いたらまた遊びいこうな』

私はどうしたらええんやろ