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卒業式
うちの学校の生徒はほとんどが大学に進学する
進学先が決まった生徒も
結果待ちの生徒も
思い思いに3年間を振り返り涙している
そんな姿を見ながら
3年前に見た涙でボロボロのあの顔を思い出していた
「照史も今頃ボロボロに泣いてるんやろなー」
高校の卒業式は人数が多いこともあり
淡々と進んでいく
自分たちの卒業式とはいえ
代り映えしない長い話をずっと聞かされたら
眠くなるのは自然なことで
神「ZZZ」
隣に座る神山くんはすでに夢の中
それにしてもこの人堂々と寝すぎちゃう？
横揺れも激しなってきてちょっと目立ってきとるよ(笑)
なんて、横目で見ていたら
「…嘘やろ」
神山くんが私の肩にもたれかかってきた
いやいやちょっと待てや
落ち着け自分
これは幻覚か？
神山くんのこと好きすぎてついに頭おかしなったか？
神「ZZZ」
相変わらず気持ちよさそうに寝とるし
こっちの心臓が持たへんのやけど
でも
今日で神山くんのこの寝顔が見れるのも最後やと思ったら
急に寂しなって
このぬくもりを忘れんとこと
心に決めたのだった
卒業式後、クラスの友だちに
「あんたの肩、神山くんの枕になっとったね(笑)」
と言われ、改めてあれは現実だったと再確認した
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作者名：カモミール | 作成日時：2018年1月7日 18時
