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月日はあっという間に流れ
気づけば高校生活も終わりを迎えようとしていた
桐「もうすぐで高校卒業やな」
ブランコを漕ぎながらひとりごとのようにつぶやく桐山
「せやね」
桐「ついこの間入学したような気がするわ」
「なんやかんやあっという間やったもんね」
高校生活はいろんなことがあった
地元を離れ、慣れない環境にとまどいつつ
周りにおいていかれないように必死に勉強する日々
それなりに仲の良い友人もいたが
なんとなくみんなとは一線置いて接していたため
いつも、なんかわからんけど
得体のしれない不安みたいな
そんな感情を抱えながら生活していた
何もかも嫌になり、どうしようもなくなった時
一度だけ桐山に
A私ってなんなんやろ
と言ったことがあった
周りは勉強ばかりで
常に誰かと競い合っている環境で
自分というものが分からなくなり
ふと出てしまった言葉
すると
『AはAやろ。
何があったか知らんけど
AはAらしくそのままでいたらええ』
と返ってきた
名前を呼ばれるのは今まで普通のことだったのに
このときはなぜか胸が締め付けられて
すごく温かい気持ちになった
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作者名：カモミール | 作成日時：2018年1月7日 18時
