8.真夜中 ページ9
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言われた106号室の奥にある部屋、つまり１階の突き当たりの部屋に着いた。
ビクビクと怯えながらドアを開いてみたが、そこはきれいに掃除された部屋だった。
よかった、と安堵の息を漏らし、少しばかりキャリーバッグの中身を広げる。
『とりあえず、これとこれ持って……』
先ほどいづみに聞いたところ、今日はもうお風呂に入る人いないと思うから今のうちに入っておいでと答えてくれた。今がチャンス。
がちゃん。
浴場につき、丁寧に鍵まで閉める。一応保険はかけておこう…
カツラを取り、さらしを外す。少し苦しかった。
解けた髪の毛がさらさらと肩に落ちる。
姉がふわふわの茶髪に対して、私はさらさらした黒髪。
ひと息ついてから浴場に向かった。
『…げ、めんどくさ………』
厄介なことに気がついてしまった。
部屋に戻るときも一応のため、男装したまま戻らなければいけない。
仕方なく髪を乾かし、さっきと同じ姿になってから浴場を後にした。
部屋に着き、布団に寝転がる。何年ぶりだろう……
『いつまで持つかな……』
ぽつり、と声がもれた。
この格好でばれないのも時間の問題。それだけじゃない。
たまには女物を着たい日だって私にはある。
いちばんはこの事実を伝えること。でも私にそんな勇気はない。
『…明日は買い物に行ってみようかな……』
明日の予定だけ決めて、眠りに落ちた。
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ラッキー劇団員＋α
有栖川誉
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_柘榴石_(プロフ) - みくさん» 閲覧ありがとうございます！本当に更新できなくてごめんなさい(><)近々新しい話を追加できるよう頑張りますのでよろしくお願いします。 (2021年8月24日 23時) (
レス) id: bf9fa6559d (このIDを非表示/違反報告)
みく - 更新はやくみたいです！！待ってます (2021年8月24日 2時) (レス) id: 668212e334 (このIDを非表示/違反報告)
とまと。 - 更新待ってます！ (2021年3月2日 6時) (レス) id: 5e107264c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_柘榴石_ | 作成日時：2020年12月13日 15時
