アラサー醜態女はナゼか年下に好かれる(なにわ男子)

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そんな感じで長尾くんに癒されていたのだが




今入ってきたお客をなんとなく視界に入れたら思わず二度見



は？
は？


なんとあの元カレクソ野郎と
便所スリッパ往復ビンタ女が…


イチャイチャしながら
席に着いたではないか


衝撃が走って飲んでたジュース口から流れる




長「Aさん？！ちょっと？！出てる出てる！」

「ああ…。」



とにかく即座にメニュー表で
姿を消しにかかる私



長「どないしたんですか？」

「最悪だよ…マジで…１番見たくないのが来たよ…」

長「え？」



小声になる私に合わせて
ナゼか長尾くんまで小声

私の様子を見てハッとしたような顔をして


長「もしかして…例のあの人？」

「そう言われたらヴォルデモートしか頭に浮かばないけどアタリ」



笑いをこらえる長尾くん
長尾くんは別に普通にしてていいのよ？



それにしても
私を裏切っておいて
謝罪も何もない

ヘラヘラあの女と笑ってるヴォルデモートの声がするだけで吐き気がする


跳び蹴りだけじゃ足りなかったか
あの女の顔面は往復ビンタしたのにも関わらず無傷なようだ



ダメだ…
また怒りが沸いてくるっ…

それと同時にあの時のショックと今までの嘘の言葉達が頭に駆け巡って


嘘つきっ…

嘘つきっ…



嘘つきっ…








気が付いたら声に出してた







「嘘つき」






すると突然バリケードにしてたメニュー表を取り上げる長尾くん




長「行こ！」

「え？どこにっ…」




キョドる私に長尾くんが




長「夕焼けハントしに！」



立ち上がって
手を差し出す




長尾くんの綺麗な手が
目の前に差し出されて

つ、繋げということ？

一瞬固まったが




スッと私の手を握った長尾くん



この時心臓がとんでもないスピードで動いてる感じがした





手を引かれて店を出る途中





ヴォルデモートが私の姿を目で追っていたのを知ったけど


振り向かなかった










手を繋いだまま二人で走って

街中から外れてちょっと古い家が立ち並ぶ住宅街に来た






「ここどこ？」

長「分からへんwどこやろ？」





てっきり夕焼けハンターだから
綺麗な夕焼けスポットに向かってるんだとばかり思ってた




いつまでも手を繋いでるのもおかしいからスッと離す






「適当に走ってきたの？」

長「うん！何も考えてへんかった！ごめんなさい」

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