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当時は行けなかったお城みたいなホテルに向かう
手は強く繋がれていて心は妙に落ち着いている
部屋に入ってすぐに抱きしめられた
なんか背が低くなったかな、顔が近くて一瞬そう思ったけど
違う、私がヒールを履いているからだ
そんな事でさえ大人になった私達を実感する
当時の気持ちに戻りたくて抱きしめられながら靴を脱ぐと、気づいた彼が腕の力を緩めてくれた
肩の少し下の位置
そこに顔を埋めて息をすると再び身体に熱が上がってくる。これだ
同じように定位置を見つけたみたいに私の首に顔を埋めたドンヒョクは１つ大きく息を吸う
『今日暑かったから汗臭いかも』
今日は外に出ることが多くて、天気が良かったから汗をかいていた
「付き合ってた時さ、お互い実家だったじゃん」
私の言葉に返事をせずに話し出す彼の声が鎖骨あたりに響いてくすぐったい
『うん、そうだね』
「まともにシャワーもせずにこうやってしてたよな、今思うとやばいわ。俺臭かった?」
なんて聞いてくる
『んー毎回必死だったから覚えてないけど。今ね、ドンヒョクの匂いだぁってすごくホッとした。』
私の言葉にバッと離れ両肩に手を置いて目をしっかり見てくる
「なに急に可愛いこと言ってんの？」
ほんとに止まんないよ?
『うん、いいよ。』
彼氏いる元カノに手を出させてごめんね？
ずるい人間だ。さっきブランコで彼に行動させたのは確実に私だった
ずっと力なく下がっていた腕は謝りながらも、もう離してあげれないよって言ってるみたいに広い背中に巻き付く
「ほーんと最低な女だよ」
でもいいよ、これ終わったら別れ話の電話するんでしょ？
やっぱり彼は分かっていたんだ
分かっていて私を甘やかしてくれた優しい人
返事をしない私に、するよね？って念押しするように耳に独特の声が響いて
それだけで全身の皮膚がビリビリとして鳥肌が立つ
『、、、その後はちゃんと拾ってくれるの？』
あんな奴でも居ないよりマシだ。と思って不審に思いながらも付き合ってきた
これでまた1人になるならきっと私は電話しない
「当たり前、もう一生手放す気ないわ」
だから絶対電話しろ、ってか絶対させる
そう言った後に耳に温かい感覚が広がって馬鹿なこと言うなって伝わってくる行動に嬉しいはずなのに大人になったドンヒョクに少し胸が苦しくなった
自分だって同じなくせに当時はこんな事してこなかったのに。って思ってしまうなんて
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ともともも(プロフ) - ろみさん» コメントありがとうございます！沢山褒めていただいて何回も読んでニヤニヤしております。深夜に読みたくなる話がコンセプトなので分かって頂けて凄く嬉しいです！今後も頑張ります！ (2022年8月14日 12時) (
レス) id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
ともともも(プロフ) - moon_shineさん» コメントありがとうございます！テイルさんの雰囲気はすごく試行錯誤したのでそう言って頂けて凄く嬉しいです。何回も読んで頂けるなんて本当に有難いです。こらからも頑張ります！ (2022年8月14日 12時) (レス) @page34 id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
ろみ - 「灰緑よりも良質な眠りで包んで」拝読しました。すっごく素敵なお話でドキドキしながら楽しませていただきました。ともとももさんの作品の文体・雰囲気の美しさが好きです。深夜に読むとムードが増していいなと思っています。今後の更新も楽しみにしていますね！ (2022年8月13日 1時) (レス) @page23 id: 30195dc62b (このIDを非表示/違反報告)
moon_shine(プロフ) - ムンさんの空気感？雰囲気？が解釈一致でなんか、、、すごくリアルにムンさんを感じてしまいきゅんきゅんしました。いつもとても素敵なお話をありがとうございます。また何回も読ませて頂きます。好きです。 (2022年8月9日 12時) (レス) @page16 id: db76fff5c7 (このIDを非表示/違反報告)
ともともも(プロフ) - ふるさん» コメントありがとうございます！どちらも思い入れのある話なので好きと言って頂けて頭抱えて喜んでいます。またテンくんの作品にも挑戦しようと思っているので覗きに来てください！更新頑張ります、これからもよろしくお願いします！ (2022年8月7日 0時) (レス) id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ともともも | 作成日時：2022年6月4日 12時
