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「大丈夫ですか？」
『大丈夫です、本当にごめんなさい。いつも迷惑かけて』
結局周りに囃し立てられマーク先生は私を送る羽目になってしまった。
本当に申し訳なくて隣を歩く彼の肩に目を向けると見覚えのある鞄
『荷物まで持たせてしまって』
「これくらい大丈夫ですよ。」
本当に大丈夫に思えてくるほど優しい笑顔に心臓は軋む。
その時にふと、少し前に少人数で行った飲み会の日の事を思い出してしまった。
あの日私は飲み過ぎていた。同年代と新任の先生だけでの飲み会で疲れが溜まっていたのか、いつもより早いスピードでお酒は回ったようだった。
「僕、車なので送ります」
そう言ってくれた素面のマーク先生に一度は断ったものの、その日も周りの冷やかしが有り結局家まで送ってもらうことになった。
車に乗ると眠気と酔いは更に加速していった。
「A先生?着きましたよ?ここであってますか？」
『、、、はい。ありがとうございます』
口ではもっと感謝を述べたいのに何が邪魔をするのか言葉が出てこない
シートベルトを外し、車を降りようとすると外からマーク先生が扉を開けてくれていた。
『、、、何から何まですみません。』
後輩にここまでさせて恥ずかしい、はずなのにお酒の力は偉大。本能に抗えずいつも以上に近くで見るマーク先生の顔の一つ一つのパーツをチャンスだと凝視していた。
「あの、、、ちょっと見過ぎです、」
気まずそうに目線を逸らす彼があまりにも可愛くて声を出して笑ってしまう。
「、A先生！笑いすぎですよ！」
『ごめんなさい、可愛くてつい』
抑えることのできない笑いに気を取られて足元に気が配れていなかった。少し高めのヒールは私の足を横に倒そうとした。
「っ、あぶないっ」
すぐ近くにいたマーク先生の腕に支えられて痛みが出ることにはならなかったが私の心臓だけは心配になるほど激しく血を送り込んでいた。
これは転けそうになりびっくりしたのか、それとも彼の腕が想像以上に熱かったからか、アルコールに浸かった頭では判断できなかった。
『、、、ちょっと本気で今日は酔ってます』
「はい、そう見えます。」
少し呆れたように笑った彼は
「部屋まで送ります。拒否権は無しです」
そう笑って私の腕を引いて歩き出した。
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ともともも(プロフ) - ろみさん» コメントありがとうございます！沢山褒めていただいて何回も読んでニヤニヤしております。深夜に読みたくなる話がコンセプトなので分かって頂けて凄く嬉しいです！今後も頑張ります！ (2022年8月14日 12時) (
レス) id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
ともともも(プロフ) - moon_shineさん» コメントありがとうございます！テイルさんの雰囲気はすごく試行錯誤したのでそう言って頂けて凄く嬉しいです。何回も読んで頂けるなんて本当に有難いです。こらからも頑張ります！ (2022年8月14日 12時) (レス) @page34 id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
ろみ - 「灰緑よりも良質な眠りで包んで」拝読しました。すっごく素敵なお話でドキドキしながら楽しませていただきました。ともとももさんの作品の文体・雰囲気の美しさが好きです。深夜に読むとムードが増していいなと思っています。今後の更新も楽しみにしていますね！ (2022年8月13日 1時) (レス) @page23 id: 30195dc62b (このIDを非表示/違反報告)
moon_shine(プロフ) - ムンさんの空気感？雰囲気？が解釈一致でなんか、、、すごくリアルにムンさんを感じてしまいきゅんきゅんしました。いつもとても素敵なお話をありがとうございます。また何回も読ませて頂きます。好きです。 (2022年8月9日 12時) (レス) @page16 id: db76fff5c7 (このIDを非表示/違反報告)
ともともも(プロフ) - ふるさん» コメントありがとうございます！どちらも思い入れのある話なので好きと言って頂けて頭抱えて喜んでいます。またテンくんの作品にも挑戦しようと思っているので覗きに来てください！更新頑張ります、これからもよろしくお願いします！ (2022年8月7日 0時) (レス) id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ともともも | 作成日時：2022年6月4日 12時
