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それから数日して、昼休みにお金をおろしに行くために立ち上がると同じタイミングで彼も立ち上がった。
財布を持ち上げて見せられるから頷くと、そのまま入口へと向かっていく。それにごく自然に脚が付いて進み横を歩いた
たけど階段を降りる直前で彼が忘れ物をした。と取りに戻ってしまった
待ってる間に私も気づく
あ、カード忘れた。
すぐに後を追おうとしたら彼がもう戻ってくるのが見えて、それに声を掛けようとすると、隣に小さな存在。
あれは新入社員の子だ。
心を覆う黒い感情に咄嗟に身を隠れてしまい、彼が階段を降りていくのをそのまま見送ってしまった。
たまたま一緒に行くことになっただけだから別々で行こうと思い、急ぎもせずにカード取りに戻って階段を降りると。その下の方に壁にもたれてスマホを操作している姿が見えた。
あぁ、やっぱり私ってそうなのかもしれない
どこか確信の持てなかったはずの感情は意外にもあっさりと落ちてくる。
近寄って行くと足音で気づいたのか彼は私を見上げて、いつものように片眉を上げる。
でもその顔は相変わらずの無表情で感じたことのない不安を覚えてしまう
どうしようか、これはきっと久しぶりに感じるアレだ。
変わらず感じる視線に足元を気にしながら同じ段まで降りていくといつもの景色になった
『、、、待ってたの?』
見上げながら聞くと
「うん。」
ってそれだけ
『ん、行こ。』
そう言って階段を降り出すと
「どこ行ってた?」
心なしかいつもより低い声で聞いてくるから心臓が苦しくなる。
『私も忘れ物あって』
「、、、そっか」
その返事は少し不服そうだった。
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ともともも(プロフ) - ろみさん» コメントありがとうございます！沢山褒めていただいて何回も読んでニヤニヤしております。深夜に読みたくなる話がコンセプトなので分かって頂けて凄く嬉しいです！今後も頑張ります！ (2022年8月14日 12時) (
レス) id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
ともともも(プロフ) - moon_shineさん» コメントありがとうございます！テイルさんの雰囲気はすごく試行錯誤したのでそう言って頂けて凄く嬉しいです。何回も読んで頂けるなんて本当に有難いです。こらからも頑張ります！ (2022年8月14日 12時) (レス) @page34 id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
ろみ - 「灰緑よりも良質な眠りで包んで」拝読しました。すっごく素敵なお話でドキドキしながら楽しませていただきました。ともとももさんの作品の文体・雰囲気の美しさが好きです。深夜に読むとムードが増していいなと思っています。今後の更新も楽しみにしていますね！ (2022年8月13日 1時) (レス) @page23 id: 30195dc62b (このIDを非表示/違反報告)
moon_shine(プロフ) - ムンさんの空気感？雰囲気？が解釈一致でなんか、、、すごくリアルにムンさんを感じてしまいきゅんきゅんしました。いつもとても素敵なお話をありがとうございます。また何回も読ませて頂きます。好きです。 (2022年8月9日 12時) (レス) @page16 id: db76fff5c7 (このIDを非表示/違反報告)
ともともも(プロフ) - ふるさん» コメントありがとうございます！どちらも思い入れのある話なので好きと言って頂けて頭抱えて喜んでいます。またテンくんの作品にも挑戦しようと思っているので覗きに来てください！更新頑張ります、これからもよろしくお願いします！ (2022年8月7日 0時) (レス) id: 01f45e17e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ともともも | 作成日時：2022年6月4日 12時
