#25 ウソツキ ページ26
ともside
「A…」
早く帰ってきて。
なんて思いを込めながら呟いてみるけど
その言葉は独りの部屋に虚しく消えてしまった
「俺のせいだ…」
俺があのとき、先輩となんて出掛けなかったら
こんなことにはならなかったはず
「A…っ」
いつもそうだ
俺が手を伸ばすと、一歩届かなくて
「好き、だよ。A」
はやく、帰ってきて。
ｶﾞﾁｬ…
「…!!」
扉を開ける音が聞こえて、行ってみると
「A」
いま一番会いたくて、会いたくない人が立っていた
『ごめん……ごめんね…っ』
Aは俺の姿を見た途端、
目から大粒の涙を流した
あぁ、泣かないでよ。
このまま抱き締めて「好きだよ」って言いたい
それが許されたら俺はどれだけいいか
「Aはさ、俺のこと好き？」
Aから溢れる涙を拭いながらそんなことを聞いた
そんなこと、聞いちゃダメだって
俺が一番分かってたのに
『…好き、大好き』
ほら、君は予想通りのコトバをくれる
いつだってそう。
「そっか。」
そんな問いかけに俺は素っ気ない言葉しか返せなかった
『とも、は？』
「俺。か。」
俺は直ぐにでも「好きだよ」って言いたかった
「俺は」
でもそんなことは神様が許してくれないんだ
『…っ、やっぱいい!!』
あぁ、今から君を傷つけなきゃダメなんて
どれだけ神様は残酷なのだろうか
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黒猫娘。(プロフ) - 秋華さん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです！更新頑張りますね！！！ (2017年8月7日 18時) (
レス) id: 36f0080ce5 (このIDを非表示/違反報告)
秋華(プロフ) - この作品は、今まで読んだ中で、一番感動して泣いたと思います。 続編も頑張ってください (2017年8月2日 1時) (レス) id: 5237a5a8ea (このIDを非表示/違反報告)
黒猫娘。(プロフ) - くりふわさん» 楽しみにしててくださあああい！！？ (2017年6月11日 21時) (レス) id: 36f0080ce5 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫娘。(プロフ) - 豆乳珈琲さん» 豆乳先輩。。。(´・ω・｀)ずっとついていくっす(//∇//) (2017年6月11日 21時) (レス) id: 36f0080ce5 (このIDを非表示/違反報告)
豆乳珈琲(プロフ) - ぅぁぁああ！めっちゃ面白かった！ハマってついついこんな時間まで読み漁ってしまったww(現在時刻0:45)ありがとう！← (2017年5月27日 0時) (レス) id: b281903062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒猫娘。 | 作成日時：2017年2月4日 23時
