クリスマス ページ23
12月24日。午後6時。
街はキラキラとライトアップされて、たくさんのカップル達がクリスマスツリーを眺めながらキスをする。
遠くから人影が走ってくる。やってきたのは、桃色の髪をふわふわとさせた神楽だった。
「お待たせアル!」
「別に待ってねェですぜィ」
そんなことを言ったら嘘になってしまう。
冷たい手を隠す為にポケットに入れる。
今日は沖田、神楽、近藤、土方、新八、銀八、妙、そよでクリスマスパーティーをするのだ。
彼女を亡くした土方は、ボーッとすることが多くなった。一応、沖田、土方を励ます会でもある。
凍った水溜まりに神楽が足を滑らせる。
沖田は勢いよくポケットから手を取り出し、彼女の手を掴む。
「あれ?手、冷たいアルよ」
「うるせーやい。ポケットに保冷剤が入ってるんでさァ」
彼女の手を掴んだまま、沖田は歩き出す。
「次は転ぶなよ」
並んで歩き出した二人はそれはもう、クリスマスの風景に馴染んでいた。
「でか……」
さすがお嬢様の家はデカい。
そよの家は門から入口まで3分かかる。
_______________ ピンポーン
「メリークリスマース!」
もう既に他のメンバーは来ていた。
パーティーはそれはもう楽しくて、みんなで一緒にご飯を食べたり、ゲームをしたり、たわいもない会話をしたりして過ごした。
そんな時間がキラキラ眩しくて、イルミネーションなんか目にもくれなかった。
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作者名:なちょ | 作成日時:2018年10月15日 21時