【悪役令嬢】私シンデレラの姉なんですけど【ならぬ悪役姉】

むらさきのおうじにあうまでのだいじぇすとでした ページ24

「ねぇねえちゃん、いま怪盗のウワサが出回ってるんだって」



『へぇ、どんな噂？』



「怪盗ディウヴっていう人でね、物を何も盗まないの」



何も盗まないのに怪盗･･･？



「ただ、その姿を見た夫人、姫、王女･･･女の人の心が沢山盗まれるんだって」



『他には？』



「城でギャクタイを受けている動物とかも盗む」



めちゃいいやつやん。そんな噂たってるの初めて聞いたわ。



『いい人だね･･･』



「おー･･･」



だんだんお互いに眠くなってきたので私たちの会話はそれで終わった



──────────



「おはよおおおおおおおあさだよおおおおおお」



『う゛』



「はい！ちゅーもーく！」



開かない目をこじ開けてアナスタシアを見る。



『わぁーすごい！一人でできたのー？』



そこには身支度を全部済ませたアナスタシアが居た。



「うん！」



褒めて褒めて！と言わんばかりに目を見開く。



『いいじゃん！アナスタシアももうお姉さんだねー』



「へっへーん！」



私もさっさと支度を済ませ散歩に出かける準備をした。



ｺﾝｺﾝｺﾝ



『はーい』



「アナスタシア様、ドリゼラ様、おはようございます」



『「おはようございまーす」』



「今日は準備がお早いですね、いつものお散歩に行かれるのですね」



『ええ。いってきます』



「いってきまし！」



メイド長さんに見送られ、私たちは散歩に出かけた。



──────────



「「『いただきます』」」



朝食の時間。昨日は散々だったから、今日は良い一日にしよう。



「ドリゼラ」



『はい、お母様』



「今紫の皇子がこちらに向かっているそうです。お茶会を頼みます」



『 』



唸るアナスタシア、こちらに向かっているという紫の皇子。



あはははは！これはいい一日にならなそうだな☆



──────────



それから二時間後くらいして。



「ハロードリゼラ！」



「会いたかったよドリゼラ･･･」



めんどくさい双子(片方ヤンデレ化してきてない？)が来た



『おはよう。待ってたよー』



「そーだよなあ！オレに会えなくて寂しかったんだよな？ごめんなぁ」



「僕･･･会えないから死んじゃうかと思った」



いや盲目双子よ。



『･･･そう』



眉毛がピクピクしてしまう。ストレスだわこんなの。



「ドリゼラ･･･今日はね、話があってきたんだ」



なんか、会わないうちに何があったんだこの双子。

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