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ゆっくり顔を離す。先生の驚いた顔が目に入った。暫く余韻という名の無音の時間。2人は動かない。未だ固まったままの先生。私は構わず話を続けた。
｢先生、私にとっての明日を生きる活力は一颯先生だよ。もうずっと前…それこそ私達が出会って、先生に助けられた日から。｣
『A……』
｢先生が私をそうだと言ってくれたように、私も貴方に伝えなきゃいけない。そんな気がしたんだ。｣
先生、最近少しずつ痩せてきたね。彼の頬に手をやった。何も抵抗しない先生。私の抱えてるものと、先生の背負ってるものは違う様で何か似ている。私はまだ先生の重荷が何か知らないけど、何時か教えてくれるだろう。
『一颯先生…好き。大好きだよ。私を生かしてくれてありがとう』
もう一度キスをした。少し痩せた先生だけど唇の熱は、私に伝わるほど熱い。やっぱり生きてるんだなって思った
その後は中尾君の居る2階教室まで、しっかりと手を繋いだまま帰った。互いに言葉は交わさず、前を向いたまま。準備室に戻ったけど、皆はもう眠っていて教室に戻るのは辞めた。
コートとジャケットを脱ぐ先生。横目で見てたら、名前を呼ばれる。おいで、と連れてこられたのはロフト。少し広めのスペースが有るそこに、彼は寝転んだ。
｢ほら、Aも｣
私は黙ってそれに従う。彼の横に腰を下ろし、床に背を付けた。先生の方を向けば彼もまたこちらを見ていて、抱き寄せられる。置いてあった毛布を2人で被り暖まった。
｢今日は一緒に寝よう｣
『…監視は？大丈夫なんですか』
｢今日はお前と一緒に眠りたい。だから大丈夫｣
背の高い先生でもゆっくり眠れるスペースはあっても、2人並ぶと少しだけ狭く感じる。寄り添い合うように距離を詰めた。
それから眠るまでの間他愛もない話をする。主に話に上がったのは私が欠席した今日の授業の事。先生が私を寝かしつけるように、語った。また1人、先生の言葉に救われたみたいで、つくづく先生の凄さを感じる
『先生の言った通り、言葉は悪意にまみれたナイフになる時もあれば、人を一人救うための救済の糸にもなり得る。先生は凄いね』
｢それはお前もだ｣
『私は誰かを救った事なんてないよ。澪奈を救えなかった』
｢さっきも言っただろ、お前は俺の生きる活力だって。明日を生きるAを見て俺は救われたんだ｣
先生はそうやって言うけど、その私を救ってくれたのも他の誰でもない先生なのだ
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くすさな(プロフ) - 夜空舞琳さん» すみません…気付かなかったです(><)訂正しました！よろしかったら確認お願いします！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年3月5日 13時) (
レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
夜空舞琳(プロフ) - ページ31の里見が風見になってますよ (2019年3月5日 9時) (レス) id: 560c97d27f (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - さくさん» ありがとうございます！そんな事を言って頂けるとは...感無量です(*^^*)これからも頑張りますね!! (2019年3月5日 0時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 続きがすごく気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年3月5日 0時) (レス) id: 0e87e79620 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - 花音さん» ありがとうございます(´∀`)頑張りますねっ！ (2019年3月3日 16時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな | 作成日時：2019年2月25日 23時
