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警察の方は五十嵐さんという方で、警察の中でも結構なお偉いさんらしい。先生の起こしたこの立てこもり事件の指揮を執っているそうだ。共犯者が警察指揮を執ってるなんて、敵無しじゃないですか先生。
｢五十嵐さんにとっての明日を生きる活力って何ですか｣
｢何だいきなり。言わなくてもわかるだろう？その為にお前に協力したんだ。｣
｢俺にとっての活力は、随分前から彼女になった｣
その彼女という人物が私だと気付く。先生を見ればしっかりと目が合った。先生は五十嵐さんに話しているはずなのに、私から視線を外さない。まるで私に言っているかのようで、勘違いしてしまいそうだ。
｢彼女に会って過ごしていく内に、明日を強く生きるAを見て俺が救われた。何も救えなかった俺が彼女だけは救えたかもしれないと、失った自信を取り戻し、絶望を払拭してくれた｣
五十嵐さんに見えない様に握られている手はすごく熱い。時々、先生の言葉と同調して強く握られたり、指で撫でられたり。自然と一筋の涙が頬を濡らした。
｢彼女が明日を生きるのを見届ける事が俺の未来の仕事になった。彼女が困難も知らずに明日を迎えられるようにするのが、俺の目的になった。だから、あいつらの為にもAの為にも、俺は何としてもこの計画をやり通したい｣
『……先生』
｢お前にとって、この子が大切なのは分かった。だけどよ、この事件の結末にハッピーエンドは無いぞ｣
分かってますよ、そうぶっきらぼうに答えた先生とならいいんだ。と立ち上がる五十嵐さん。手で涙を拭う。それだけで通じ合う2人には強く固められた共通の目的が有るのだろう。そしてそれはこの立てこもり事件の理由。
何で先生は私をここに連れてきてくれたんだろう。私が邪魔をしないのがわかり切っているからと言って、連れてくる必要性は無い。先生は何を伝えたいのだろうか。
それから、無傷じゃ帰れない五十嵐さんを先生が1発殴った後、私達は帰路に着いた。五十嵐さん、かなり痛そうだったな。先生助走つけて殴りかかったもんね。ちゃんと冷やしてください、心の中で念じた。
『先生』
｢…ん？｣
手を繋がれたまま、来た道を戻る。まるで恋人みたいに指を絡めて近い距離で並んで歩く。私が立ち止まると先生は振り向いた。どうした、と顔を覗き込んでくる。私はそんな先生の襟元を掴んで引き寄せた。
｢んっ｣
彼の唇に自分の唇を押し付ける。触れるだけのそれは、大人の先生からすると子供ぽかったかもしれない
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くすさな(プロフ) - 夜空舞琳さん» すみません…気付かなかったです(><)訂正しました！よろしかったら確認お願いします！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年3月5日 13時) (
レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
夜空舞琳(プロフ) - ページ31の里見が風見になってますよ (2019年3月5日 9時) (レス) id: 560c97d27f (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - さくさん» ありがとうございます！そんな事を言って頂けるとは...感無量です(*^^*)これからも頑張りますね!! (2019年3月5日 0時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 続きがすごく気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年3月5日 0時) (レス) id: 0e87e79620 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - 花音さん» ありがとうございます(´∀`)頑張りますねっ！ (2019年3月3日 16時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな | 作成日時：2019年2月25日 23時
