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茅野side
気を失い、言葉を発しない彼女はいつもの凛とした雰囲気からは想像もつかない程弱々しかった。皆もAちゃんのこんな顔を見たことがないのか、心配顔で見つめている
｢くそ、これじゃ無理か｣
薬を飲ませる為に水を彼女の口に入れるが、気を失っているので飲み込めず、水は溢れ出る。ボタボタ先生の服を塗らした
仕方なく彼女の上体をもっと起こし、膝で支える先生。上を向かせると、我慢しろ。と囁くように言って自分で薬を口に入れ水を含む。その行動に皆まさかと思った。
Aちゃんの顎に手をやり、口を開かせる。そのまま口移しで薬を飲ませた。舌を入れていたのは、彼女の舌が薬が通る通路を防がないように抑える為…と思いたいが、皆今気にするのはそこではない。
｢ちょ、ブッキー?!｣
｢先生、何やってんの!!｣
｢なんで口移し?!｣
色んな声が聞こえるけど、先生はまだ口を離さない。少し溢れた水が二人の唇の間を通り抜け、彼女の頬を伝う。すると微かに彼女の喉を薬と水が通る音がした。それを確認すると静かに口を離す先生。
取り出したハンカチで彼女の頬を拭う。
｢茅野、薬助かった。ありがとう｣
｢あ、いえ、それよりAちゃんは……｣
｢とりあえず薬も飲ませたし、堀部が止血しておいてくれてたお陰で出血もそんなに無い。今の所は大丈夫だろう。そのポーチは俺が預かっておく｣
皆の声を無視して話す先生は何処か影が刺していた。堀部さんに止血していた布をそのまま借りるぞと、言い渡し再び彼女を抱えて教室を出ようとする先生に、皆の待ったがかかる。
｢おい、北原どこ連れてくんだよ！｣
｢このままだといつ悪化するか分からない。準備室で俺が看る。｣
｢それにしてもさっきのやり方は不味いんじゃないですか？｣
｢何がだ。｣
｢あの薬の飲ませ方です！気を失っているにしても、他に方法は無かったんですか？北原さんが気の毒です！｣
振り向く先生は不敵に笑う
｢あぁ…その事か。あの状況は有無を言っている暇などなかった。それに、彼女の気持ちはくんでる。｣
｢それってどういう…｣
｢嬉しいことに北原は俺を好いてくれてるみたいだし、問題無い｣
｢……はぁ？｣
そんな事は有り得ない、と抗議する男子に被せるように先生の声が響いた。その声は少しドスがきいていて、怖い
｢俺も北原…Aが好きだ。だからお前らにとやかく言われる筋合いはない｣
俺が戻ってきたら授業始めるからな、そう言い残し教室の扉を閉めた
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くすさな(プロフ) - 夜空舞琳さん» すみません…気付かなかったです(><)訂正しました！よろしかったら確認お願いします！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年3月5日 13時) (
レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
夜空舞琳(プロフ) - ページ31の里見が風見になってますよ (2019年3月5日 9時) (レス) id: 560c97d27f (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - さくさん» ありがとうございます！そんな事を言って頂けるとは...感無量です(*^^*)これからも頑張りますね!! (2019年3月5日 0時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 続きがすごく気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年3月5日 0時) (レス) id: 0e87e79620 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - 花音さん» ありがとうございます(´∀`)頑張りますねっ！ (2019年3月3日 16時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな | 作成日時：2019年2月25日 23時
