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柊一颯side
油断をしていた訳じゃなかった。けど予期せぬ出来事に対応が遅れ、頭を鉄パイプで殴られた。激しい痛みが襲う。頬を液体が伝う感覚から、それなりに傷口は大きいらしい。衝撃で若干体がふらつく。
甲斐がまた攻撃を仕掛ける。防ごうとした俺の視界に入ったのは、こちらに向かってくるA。
その顔は真っ青で酷く慌てている様子。
止まれ、こっちへ来るな！そう言いたいけど口に出す時には既に、彼女は守るようにして俺を抱きしめていた。
彼女越しに伝わる衝撃。鈍い音と共に、甲斐の戸惑いの声が聞こえた。抱きしめられる腕の力が緩くなり、視界が明るくなるとずり落ちる様に彼女は気を失って倒れた。
｢Aっ！おい！返事しろっ！｣
｢なんで…コイツがっ……｣
甲斐は唖然としていて、力が入らなくなった手から鉄パイプを落とした。思いきり彼の方を睨みつける。色んな感情が湧き出てきて止まらない
｢なんで殴ったｯ!!!こいつはっ！頭に爆弾抱えてんだぞっ?!｣
｢なっ…それ、どういうことだよ！｣
甲斐に今構っている余裕などない。彼女に飲ませる薬は無いかと昨日薬をしまっていたポーチを探すが見当たらない。どこへやった？懸命に思い出せば授業をやった時に見た気がする。
鉄パイプを回収し、彼女を抱える。力なく手が垂れ下がった。呆然と立ち尽くす甲斐を他所に、俺は早足で教室に向かった。
Aを抱えたまま教室に入れば騒がしくなる教室。
床に彼女を寝かせた。
｢茅野！北原のポーチ知らないか！｣
｢え？あ、そう言えば昨日ここに落としてて…｣
｢それ持ってこい！俺がいない間頼んだぞ！｣
｢は、はい！｣
Aを茅野に預け、俺は美術室に向かう。朝里見が来たことから察するに、甲斐が俺を足止めしている間に準備室に入り中尾を探す作戦だろう。
案の定準備室の扉に誰かが触れたことを示す警報が鳴る。
｢はい、ざんねーん！｣
美術室の扉を開ければこんなに早く来るとは思ってなかったのか、驚く男子数名がそこに居た。
｢言ったはずだぞ、俺はこの日の為に過ごしてきたってな！｣
彼らに近づく途中威嚇の為に、置いてあった美術道具を鉄パイプで殴り倒した。
立てて置いていた筆とその入れ物が床にちらばる。
｢次何かアクション起こしたらをペナルティだからな……｣
鉄パイプを彼らに向ければ、一瞬たじろいだ。無駄な事だと分かったのだろう。力なく座り込む奴もいた。
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くすさな(プロフ) - 夜空舞琳さん» すみません…気付かなかったです(><)訂正しました！よろしかったら確認お願いします！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年3月5日 13時) (
レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
夜空舞琳(プロフ) - ページ31の里見が風見になってますよ (2019年3月5日 9時) (レス) id: 560c97d27f (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - さくさん» ありがとうございます！そんな事を言って頂けるとは...感無量です(*^^*)これからも頑張りますね!! (2019年3月5日 0時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 続きがすごく気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年3月5日 0時) (レス) id: 0e87e79620 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - 花音さん» ありがとうございます(´∀`)頑張りますねっ！ (2019年3月3日 16時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな | 作成日時：2019年2月25日 23時
