ピースサイン（米津玄師） (ページ41)

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理由36 ページ41

サヤsaid

秘密基地に着くと祭り馬の騒がしい賑やか感じは消えて代わりに静けさが訪れた。
まぁ、私と玄師くんしか此処を知らないからと言うのもあるよね。

サヤ「お腹すいたね」

玄師「そうだね、買ってきたの食べようか」

気づいたらそんな時間になっていたなと思い私達は祭り場で買ってきた焼きそばとたこ焼きとお好み焼きを取り出した。
まだ暖かい。

サヤ/玄師「「いただきます」」

サヤ「焼きそば美味しいね」

玄師「うん、美味しい。たこ焼きも熱いけど美味しいよ」

サヤ「猫舌だったね。お好み焼き食べる？」

玄師「食べるŧ‹”ŧ‹”( ‘ч’ )ŧ‹”ŧ‹”」

またリスみたいになってる。可愛い。
2人でこうやって食べるのは当分ないのかな。
うん、美味しいけど気を抜いたら心の中から何が出てきてしまいそうだ。

サヤ「美味しかったね。ごちそうさま」

玄師「そうだね。ごちそうさま」

サヤ「今何時だろう？」

玄師「もうすぐ時間になるんじゃないかな」

そう言って2人で梟の時計を見る。
19:50分くらいを指している。
あと十分。

サヤ「玄師くん、そう言えばさっき射的で置物落としたけどなんで2つなの？」

玄師「ん？なんか、サヤがそうやって欲しそうにしてるの見たら僕も欲しいななんて思っちゃって」

サヤ「何それ。狙ってどっちも取れるのも凄いけど」

玄師「僕もこの置物可愛いと思うんだけどそう言えば射的のおばさんはえ？って顔してたね」

サヤ「あれは玄師くんが射的上手だったからじゃない？」

玄師「そうかな？」

そう言って2人でお互い置物を手に取って眺めている。
そう言えばこれ玄師くんの書くかいじゅうみたいな感じだな。可愛いのに。

サヤ「この置物大切にするね」

玄師「うん。僕も持ってるよ」

2人色違いだけどお揃いの置物を手に広げてなんだか嬉しくて顔を見合わせた。
花火が始まるからと小さいキノコのライトを机に置いた。
この秘密基地には大体のものが揃ってるというのはこういう意味でもある。
梟の時計、キノコのライト、切り株の机。
切り株椅子。住めるんじゃないかってくらいに揃ってる。

何だか2人で話していると時間が来た。
ライトを消して2人で並んで座った。

同時に夜空にパッと光って花火が咲いた。
遅れてドンッという音が聞こえる。