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理由33 玄師side ページ38

玄師said

夏って何でこんなにも切ないんだろう。
そう思う時がある。
少し待ち合わせまでに時間があるけどサヤを外で待つことにした。


サヤの部屋がある窓を見ると丁度窓を見たサヤと目が合った。
それを合図にサヤが手を振ると僕は微笑んでそれに応えた。


少ししてサヤが家から出てきた。
僕は浴衣を着た彼女を見て一瞬目を見開く。
幸いな事に気づかれていないようだ。

サヤ「玄師くん、待った?」

玄師「いや、大丈夫」

サヤ「玄師くん、どうしたの?」

玄師「…ん?可愛いなって思って。あ、何でもないよ。行こう」

不意にそう言っている自分に気づいてハッとした。
浴衣を着たサヤはいつもより大人っぽくて凛としていて綺麗だと思った。
赤い金魚とそれを彩るように咲いた花火がサヤらしいなって思った。

後は髪がいつもより違うことに気づいた。
レモンの様に黄色い髪飾りが揺れている。
前に僕がそれを綺麗だねって言ったんだっけ。


夕日が見える空のしたで2人で祭り場に向かう。
花火までには時間がある。
なんか、買おうかなんて僕が笑ったらサヤはきっと笑って頷くんだろうな。


サヤ「花火までまだ時間あるもんね」

玄師「うん、サヤなんか買いたいものある?」

サヤ「うーん、林檎飴とかかな?」

玄師「林檎飴、か。いいね、僕も買おうかな」

するとサヤは可笑しそうに笑って僕もそれにつられた。
髪飾りを揺らして笑うその姿は嫋やかで白い肌に似合っていた。


祭り場に着いたらそれを伝えようかな?
上手くは伝えられないんだけど。

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Tomo(*´∀`)(プロフ) - 現代に戻ります (2018年5月15日 17時) (レス) id: 7f50799304 (このIDを非表示/違反報告)
Tomo(*´∀`)(プロフ) - そろそろ終盤に差し掛かってきた (2018年5月14日 18時) (レス) id: 7f50799304 (このIDを非表示/違反報告)
Tomo(*´∀`)(プロフ) - 打上花火ですね。 (2018年5月13日 12時) (レス) id: 7f50799304 (このIDを非表示/違反報告)
Tomo(*´∀`)(プロフ) - 久しぶりです。昨日からまた書き始めました。良かったらコメントお願いします。励みになります。 (2018年5月13日 11時) (レス) id: 7f50799304 (このIDを非表示/違反報告)
Tomo(*´∀`)(プロフ) - 打上花火を少し重ねています (2018年3月17日 9時) (レス) id: 13f8a09a65 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Tomo(*´∀`) | 作成日時:2017年6月8日 18時

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