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店長「だけど、やっぱり奥さんは家で待っててくれるし「おかえり」って言ってくれる。それにホッとしながらも ありがとうって感謝してる。

僕は奥さんがいないと全然ダメだから…
奥さんのことを信じてるし、信じてもらえるように努力してる…つもり…」



最後はとても弱々しい物言いだったけど
店長の奥さんへの想いはひしひしと伝わってきた。

頼りない店長だけど、みんなから慕われている理由がなんとなく分かった気がする。店長がみんなを信頼してるからこそ、みんなも店長を信頼しているんだ。






俺はあの人と、そういう関係になりたい






店長「ははっ、なんか恥ずかしいなぁ…」

照れたように頭の後ろを触りながら
" さ!仕事仕事!佐野くんあと1時間頑張って! "


そう言って、止まっていた品出しを再開した。











『おつかれさまでーす』

店長「はーい、お疲れさま〜」

時間は21時。今日のバイトはここまで。




(腹減った〜 ラーメン食って帰ろっかなぁ)




夕飯はラーメンにするとして、冷蔵庫の中になんにもないことを思い出して 牛乳やら卵やらハムやらを買うために裏口からは出ずに店内に入った。

ざっと買うものをカゴに入れてレジに向かうと、店長がいて




店長「あ、そう言えば佐野くんを訪ねてきた女の人がいたよ?」

『は?!いつ!??それいつ?!!!』

店長「お、おととい…?」

いつかのように、レジ台に乗り上がる勢いで聞く俺に
バーコードを打つ手を止めた店長はびっくりしている。






『そのこともっと早く教えてよ!店長!!』

店長「ええぇ ごめん…忘れてたよ」




俺を訪ねてコンビニに来る人なんて "あの人" しかいない。






信頼される人だと思ったのも束の間(つかのま)
ジロリと横目で睨む俺に怯える店長。



前言撤回。

しっかりしてよ、店長。









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作者名:ちむー | 作成日時:2021年10月20日 18時

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