パル君って…２ ページ29
８『家じゃん？』
YN『なんか雰囲気がいいね(笑)』
小林『〈この２階を
借り切ったので
安心して食事してください…(笑)〉』
そんな会話が前のバンで
されているとは知らず
私は先に店に入って
店内を確認した…
予約したお店は同じ六本木で
テレ朝から車で
１０分も掛からないところ…
一軒家の作りで
１階がBAR
２階がお好み焼き屋さんに
なっていて
最大３０名規模で
２階フロアを借り切った…
１階フロアには
夕方から朝までの営業時間だからか
たくさんの客が入っていて
２階へ上がる階段が
１階のお店の会計するカウンターの
真ん前にある…
「〈すみません…
２２時から貸し切りの
加藤と申しますが…〉」
店員『〈いらっしゃいませ〜♪
どうぞ
お２階へ上がってください！〉』
外のバンに合図を送ると
SPさんがまたバンの両サイドに立ち
小林さんから順に
入ってくる
店員には有名人なので
客が上がって来ないように
お願いしてある…
ぞろぞろと入ってくる私たちに
店内の客も見ているが
ユノさんとパル君は
パーカーのフードを被ったから
みんなには
わからなかったみたいだ…
一応、２時間
食べ放題、飲み放題プランで
頼んでおいたが…
飲み放題を付けて
良かったのだろうか…？
早速パル君とユノさんが
２階の部屋を探険し始めて
このフロア全部を
貸し切りにしたのを心配していた…
実はこのあとから
会社のものも食事に来るので
気にしないでくださいと言うと
パル君は少し安心したのか…？
日付が変わる前には帰りましょう！
営業妨害になりますよ！と
言っていた…
本当にパル君の日本語力が
飛び抜けてスゴい…
実は暮らしていた事が
あるんじゃないかと思う…
暮らしていた事は無いけど
１０年前ぐらいから
ちょくちょく遊びに来ていたそうだ…
…え…？
パル君って、いくつなの…？
２３の私を
お姉さん呼ばわりするから
年下だと勝手に思っていたけれど
彼の年齢を聞いた事が無かった…
鉄板の上に４枚の
お好み焼きを焼きながら
とりあえず今日は
お疲れ様でしたと乾杯する…
最初の１杯を
ビールのジョッキにした
みんな…
みんな１口、２口なのに
パル君はほぼ一気飲みして
しっかりと次のメニューを見ている
日本酒の辛口を頼んだパル君…
お水を飲むように口に運ぶ様は
圧巻だった…
ユノさんはと言うと
まだ触っちゃダメなのに
ヘラを握って
お好み焼きを突ついていた…
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作者名：tomo | 作成日時：2014年4月11日 10時
