182 広臣 ページ35
久しぶりに、Aとゆっくり話せた気がする。
今はベッドの中。
Aは余程疲れたのか熟睡している。
布団の中から少し出ているAの左手を軽く握った。
俺たち、もうそろそろ結婚してもいい気がするなんて勝手に思いながら、Aの左手の薬指を触ってみた。
案の定、Aが起きることはなかった。
よし。俺は決めた。
翌日、仕事が終わるとすぐに指輪の専門店に出かけた。
今日の仕事は紅白の演出についての打ち合わせと来年のソロ活動の打ち合わせだった。
もちろん、メンバーにも内緒。
ばれないようにマスクと最近買ったばかりのサングラス。
あ〜、これAに似合いそうだな〜。
でもこれもな〜。
すると、
店員「お客様〜、いいの見つかりましたか〜?」
「いや〜、迷うんですよね。人に合ったもの選ぶのは中々難しくて。」
店員「そうですよね〜?彼女さんはどういうものがお好きなんですか?もし良かったら、条件に合わせた指輪お持ちしますよ?」
俺は店員さんにAの好みを伝えると、店員さんはすぐに持ってきてくれた。
プロだな〜すげぇわ。
店員さんが持ってきたものはまさにAを表しているような指輪ばかりだった。
店員「どうですか?」
俺は悩みに悩んだ末、ダイヤモンドが入っているシルバーの指輪に決めた。
そこに俺とAの名前も彫ってもらうことにした。
店員「出来上がりは1ヵ月後となります。」
俺は店員さんに会釈をして店を出た。
1ヶ月ってことは1月ってことか。
そういえば、Aの誕生日って1月だったよな。
Aの誕生日に結婚指輪なんて喜んでくれるだろうな〜って自然ににやけちゃう俺。
俺、相当溺愛してんだなって自惚れちゃう俺も馬鹿だけど、
俺は死ぬまでAの事を守れる自信はあるし、
きっと、この気持ちは変わらない。
早く新年を迎えたいわ。
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作者名:うさぽん | 作成日時:2017年10月7日 21時