169 岩田 ページ22
をAちゃんに振られてから何度も臣さんに言おうとしたけど中々タイミングが合わないまま気がつけば、1週間は経っていた。
そろそろ言わなくちゃ。
よりによって三代目がデビューしてから7周年という特別な日に。
広「話って何？」
「実は・・・僕もAちゃんんことが好き・・・でした。」
臣さんは少しだけ驚いていたけど、案外素直に受け止めてくれた。
広「まぁ、Aはみんなに優しいからな。魅力を感じるその気持ちはすげぇ分かる。でも、ごめんな、俺は岩ちゃんに負けるわけには行かないんだ。」
臣さんなりの優しさで僕に宣戦布告をしてきた。
「安心してください。もう、僕はAちゃんに振られました。」
臣さんはさらに強張った顔になった。
広「は！？」
「だから、もう僕は臣さんに負けたんです！」
臣さんは、頭が追いついていけないのか頭が上に動いたり下に動いたりしている。
広「・・・いつの間にそんなことしてたんか？」
岩「みんなに秘密で2人で食事に出かけたもんで・・・ごめんなさい。」
広「謝らなくてもいいから。岩ちゃんはそれでよかったのか？」
臣さんはライバルでもあった僕のことを気にかけてくれた。
「はい。Aちゃんを好きになったってこの恋は最初から実るとは思ってなかったんで。」
広「・・・岩ちゃんは、強いな。俺だったら悔しくて泣いちゃうわ。」
「・・・強くなんかないですよ。僕だって、悔しくってたまらなかったですし。」
臣さんは僕の頭を激しく撫で回した。
そのせいで僕の髪の毛はもうぐちゃぐちゃで。
「ちょ・・・やめてくださいよ〜！」
広「この話はもうやめよう？俺まで悲しくなっちゃうじゃん。」
「・・・臣さん・・・後はAちゃんのこと頼みましたよ？」
広「ああ。任せとけって！」
そして僕達は2人で楽屋に戻った。
直人「2人で何話してたんだ〜？」
「内緒です・・・笑」
隆「ふ〜ん・・・。」
隆二さんは絶対分かってる気がする・・・笑
でも、なんかスッキリした気がするよ。
これからは、臣さんとAちゃんのこと応援しなきゃね。
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作者名：うさぽん | 作成日時：2017年10月7日 21時
