123号室 ◇ren.n◇ (ページ7)

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『話って…？』

私は診察室に通され、担当医の中村先生に恐る恐る尋ねた。

｢Aちゃん、長年の頑張りが報われてきたみたいでね、あともう少ししたら退院できるかもしれないんだ。｣

『え！本当ですか？』

ずっと病院で過ごしてきた私にとって、
これはこの上ない喜びで。

｢まぁすぐって言っても来年になると思うけどね。｣

来年だろうとなんだろうと私にはどうでも良い。早く普通の生活を送りたい！

ーでも、せっかく廉が来たのにな。

・

『ごめん！お待たせ！』

私が急いで病室に戻ると、

紫｢え！それはそうやるんじゃないよ！｣

廉｢え？ほんま？それもっと早く言ってや！｣

紫耀が廉のベットの近くに座り、なにかで盛りあがっていた。

紫｢ん！お帰りお帰りー！｣

紫耀が私に気付き、声をかけてくる。

『いつの間にそんな仲良くなったの！？』

紫｢廉めっちゃ良い奴なんだよ！趣味合うし！｣

いや、もう呼び捨てなの？

廉｢紫耀ほんまゲームうまい。｣

そう言って廉はニコッと笑った。
廉の笑顔見るなんて初かも。

何故か知らないけどいつの間にか2人は意気投合していた。

『なんかよく分からないけど良かったね…？』

私がそう言うと2人は笑顔を見せた。