deepred miracle <sho.hirano> (ページ39)

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39話ページ39

『って、もう寝てるし！』

楽しくお話しようと思ったのに、お風呂を入った後、廉はすぐ寝ちゃった。

『…廉のばーか。』

私は寝室から毛布を持って来て、そっと廉にかけた。

朝7時。今日は早く大学に行かなきゃ行けかった。

廉は仕事がお昼からみたいで、ずっとソファーで寝ていた。

寝顔が本当に可愛くて、写真を撮りたい気持ちを抑えるのに必死だった。

『行ってきます。』

起こさないように蚊の鳴くような声でそう呟いて家を出る。

テーブルにはせめてもの思いで作った朝食と、

｢おはよう〜！寝るの早すぎ起きるの遅すぎ！鍵置いとくから、閉めてポストの中入れといて！｣

と書いた置き手紙を残しておいた。

廉に応援された以上はと思い、隠せなかった紫耀への想いを伝えようと決心した。

あの懐かしい笑顔を私は最近見ていない。

初めて会ったあの時から私は紫耀に何かを感じていた。

かっこいいでも好きでもない何か。

話を聞いてもらったあの時、それを私は確信した。

紫耀が必要なんだって。

私の想いを知ったら、一体あなたはどう思いますか？