deepred miracle <sho.hirano> (ページ34)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:51,673 hit

34話ページ34

廉がどこにいるなんかなんて分からなかった。

でもここに来れば会える気がして、必死に向かった。

ー渋谷駅前。

あとすこし、あとすこし。

そんな時だった。

｢そこの姉ちゃん、可愛いねぇ…！俺らと一緒に遊ばない？｣

こんな夜に女ひとりでいたら、チンピラに絡まれるのは当たり前なんだけど。

『ごめんなさい、今急いでるんで。』

｢ふぅん。じゃあ、これ貰ってくわ。｣

『や、やめて！』

男が手に握っていたのは、

廉に言われてから毎日付けているネックレスだった。

｢は？俺らの誘い断ったんだからそんくらい当たり前だろ？｣

そう言いながら暗い路地裏に入っていったそいつらを私は必死で追いかけた。

｢おい、まだ追ってきてるぜ？？いい加減にしな？これ、本物の宝石じゃねぇか。売れば金になるんだよ。｣

｢さっさと消えな、お嬢ちゃん。じゃないと痛い目見るぜ？｣

『…消えない。私はそのネックレスが大切な宝物なの。』

｢…いい度胸じゃねぇか。｣

『…っ！』

殴られる、そう思った時

？｢俺の彼女になんか用ですか？｣

ー君が現れたのは。