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天然なのかあざといのか、るぅとくんはたまにそういった発言をして私が照れることが多々ある。


「わっ、私イチゴ味にする!」


「じゃあ僕はカスタードですね」


恥ずかしいのを隠すために慌ててプリンを選んで、1口食べる。
甘酸っぱい苺の味が口に拡がって美味しい。


「んー、おいし!るぅとくんありがとね〜」


「いえいえ、喜んでもらえて良かったです」


しばらくモグモグとイチゴ味のプリンを堪能していたが、隣でるぅとくんが食べるスタンダードなカスタードプリンも食べたくなってるぅとくんに強請る。


「るぅとくん、1口ちょうだい」


「いいですよ、はい」


るぅとくんがスプーンで掬った1口を口に含む。カスタード特有の甘さが口に溶けてとても美味しい。


「あ、るぅとくんにも1口あげるね」


貰っただけじゃダメだと思い、イチゴ味の方も1口掬ってるぅとくんに向ける。
るぅとくんは嬉しそうにその1口を食べた。
苺好きなのかな?

幸せそうなるぅとくんを横目にのほほんとそんなことを考える。


「これで、お互い間接キス…ですね」


「え…?」


るぅとくんがそんなことを言うからまた顔が熱くなる。今度は一気に。


「ふふ、気付いてないのもかわいいです」


るぅとくんの笑った表情は先程までのかわいい顔ではなく、私を見据える男の子の顔だった。


「る、るぅとくん…その…」


真っ赤になった顔を腕で隠しながらなんとか話そうとするが言葉が全然出てこない。
どうしようと考えていると顔を隠していた腕をパシッと掴まれて、真っ赤な顔が顕になる。


「えっ、あっ」


慌てふためく私を見下ろしながらるぅとくんは妖艶に微笑む。


「僕だって、男の子なんですからね…A」


耳元で低い声でそう囁かれて肩が跳ねる。
そんな私を楽しそうにクツクツ笑いながら見下ろするぅとくんに見惚れたなんて、口が裂けても言えない。







鈍感な女の子に痺れを切らして落としに来た男の子

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作成日時:2020年4月16日 23時

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