取扱説明書 (QK)

p 拾玖 ページ23

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「 柊沢ちゃん 」


「 はい 」


「 ルービックキューブで遊ばない？ 」


「 … はい？ 」




そう声をかけてきたのは福良さん

サブチャンネルの動画で私のパズルの強さを測るために 福良さんとルービックキューブ対決をしようということだった。




「 あの速さの福良さんには勝てませんって 」


「 でも強そうだから、一応ね？」




動画の撮影スペースへと移動すれば既に回されているカメラと対決を見届けようとソファに座っている須貝さんと




「 福良さん対Aちゃん 名勝負になりそうだね 」




と呟きながらタイマーを用意している伊沢さん

福良さんと私に一つずつ ぐちゃぐちゃ回転させられたルービックキューブが渡された




「 よーい 、スタート 」




伊沢さんの掛け声とともに対決が始まった



頭で揃える構造を考えながらルービックキューブを回転させる。

ルービックキューブは勉強の合間の娯楽として遊んでいたが手にするのなんて数年ぶりで感覚が掴めない。




「 お、できた 」




横を見れば六面綺麗に色が揃えられているルービックキューブを手にしている福良さん




「 20秒！？ やっぱ福良さん強！ 」


「 折角伊沢とぐっちゃぐちゃにしたのにかよ〜 」




二人が驚愕した目で福良さんとルービックキューブを見比べる




「 やっぱ私は福良さんには勝てませんよ 」


「 でも柊沢ちゃんのルービックキューブ 、あと五手くらいで完成するじゃん すごいよ 」


「 え、あ 本当ですね。 」




よく見たらあと数手で完成となっていたルービックキューブ、気づかないうちにここまで来ていた。




「 え、Aちゃんと福良さん ほぼ一緒の速さなんですか！？ 」


「 それはすごいよ！！ ええ僕も対決したい！ 」




そう声をかけてきたのは画面外のこうちゃんと山本さん。





「 柊沢ちゃんとまた別ので対決してみたいねえ 」


「 そうですね、次は負けません。」


「 お、負けず嫌い。次も勝つからね 」






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