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「悪かったって」
私は膝を抱えて顔を埋めている。
「すまなかった」
こうしていたらたぶん、もうしないとか、心の底から反省してるとか言ってくれるので、それを待っているのだ。
「気をなおしてくれ」
いやー、さすがに何回もは駄目だと思う。
少しトラウマになりつつあるんだが。
「…水のある場所教えてやるから」
!?
ばっ、といきおいよく顔をあげる。
そういえばそうじゃないか。
私は人間。
そりゃあ水と食事は生きる上で最低限に必要だろう。
忘れてた。
水。飲み水。
それを思い出すと、喉が渇いてきた。
驚くほどかぴかぴになってきて、もう喉からミイラになるのではないかと思うほど渇いた。
『水…ほしいです』
あっという間にかすっかすな声になってしまった。
「なんて変わりようだ。急にそんな声出せるのか?」
薬研さんは笑いながら言った。
本当にわけがわからない。
『どこにあるんですか?』
喉の奥が痛い。
言葉を発する度空気が喉を通り、痛かった。
「…そうだな。厨にでも行くか」
私は声を出さずに頷いた。
薬研さんが手を差し出す。
私はなにも考えずに手をとる。
すっと私を立ち上がらせた薬研さん。
襖を開け、薬研さんは周囲の様子を伺っているようだった。
背中を見つめていると、くるりとこちらを向いた。
すると、口の前で人差し指を立て、しー、と言うと、ついてこいと手を振った。
私は無言で薬研さんの背中を追った。
薬研さんは、目の赤かった神様が去っていった方向と同じ方向へ行った。
まあ、この屋敷、めちゃくちゃ広いからもう会うことはないとは思うけど。
…さらりと思ったけどフラグじゃないよね?
…違うことを信じよう。
.
薬研さんは立ち止まって、もう一度しゃべるなとジェスチャーでしてきた。
それから、お札を指す。
私は毎度同じようにはがして破って捨てた。
音を立てないようにそっと開ける。
そのままにしてあるまな板と机、転がった出刃包丁とその周辺に錆びに似た赤がついていた。
水道…に、向かうと、また禍々しいものがあった。
水が出るところ…蛇口?に、細々とした呪文のようなものが書いてあった。
なんなんまじで。
これくそ女書いたの??
は、こんな才能あるんだったら別のに使えよ。
すごいお金稼げそう。
蛇口をひねると、茶色い水がだば、だばば、どば、と変な感じで出てきた。
oh…。
私は気持ちが沈むのを感じながら茶色い水で蛇口の呪文をこすった。
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名無し72555号(プロフ) - 名前は変えられないのでしょうか (2018年12月20日 15時) (
レス) id: 9d6d64100a (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - ニャンコソバ２さん» そうなんですか…!よかッたァ…(*´∇｀*)ホッ (2018年10月17日 20時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコソバ２(プロフ) - ハニーさん» ありがとうございます!楽しんでもらえて何よりです。安心してくださいっ消しませんよ!^^ (2018年10月17日 20時) (レス) id: c7b4c89e21 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 面白かッたです!消さないで欲しいな… (2018年10月17日 19時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
qEeiLX354ujk3AQ(プロフ) - 千佳華さん» 千佳華殿。この作品は事故満ですぐ消すつもりだったが思った以上にhitしだしてどうしよう状態なんだどうしよう。 (2018年10月8日 0時) (レス) id: c7b4c89e21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニャンコソバ | 作成日時：2018年9月5日 23時
