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けっこう長い時間、私は運ばれた。
私を運んでいる方は、私の知っている方なんだろうか。
薬研さんでは、ない…と思う。
けっこう背が高そう。
立ち止まった。
また、歩きだした。
私、重いだろうなぁ。
神様にお姫様だっことか、誰も想像しないでしょ。
…あ。
ああ!忘れてた!
ふと、ぼんやりと回想していたら、思い出したのだ。
あの、私が一緒に浴槽に落ちた、刀!
きれいな、原型のあった、刀!
あと、待って?
私天井に近いとこに刀置いてきたね?
うっわぁどうしよう!!
こんな動けない状況で思い出してもどうしようもないじゃん!
動けたら、今すぐ浴場へ引き返しただろう。
でも、動けないおかげでいろいろ指摘する点を見つけられた。
まず、行き方。
そして、あんな高いとこにどう登るのか。
いろいろって言っても二つだった。
…この、意識だけの状態?嫌だな。
なんにもできないから、考えてしまう。
写真のなかの薬研さん、幸せそうだった。
幸せ、ということを表現しろ、と言われても、わからない。
だけど、そう、思えた。
加州清光だって、なんだあの無邪気な笑顔は。と、逆になんだか悲しくなるような笑顔だった。
くそ女は、あんなに幸せな世界をぶち壊した。
自分一人が、快楽に溺れるためだけに。
なんで、ここだったんだろう。
さにわ、って、職業でしょ?
なんでなろうと思わなかったんだ。
努力しないため?幸せを壊したかったから?
…わからない。
さにわさんは、なんで殺されなくちゃいけなかったんだろう。
…あー…。いらいらしてきた。
なんで私はまだ動けないの!
っんどくさいなぁあ!
?ん?
ふと考えるのをやめ、手の感覚に神経を使うと、なんだか私の上に、布がかけてあるみたいだった。
たしかに、誰かの腕の感触はない。
だけど、誰かの気配だけはある。
何人だろう。
一人ではないはず。
刀は治せたかな。
神様方は顕現できただろうか。
とても今更なことを思う。
…考えてもわかんないか。
あーあ、暇。
寝ることもできなさそうだし、考え出したらきりがないし。
動けるようになったら走り回ってやる。
そう思ってから、私は何も考えなくなった。
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名無し72555号(プロフ) - 名前は変えられないのでしょうか (2018年12月20日 15時) (
レス) id: 9d6d64100a (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - ニャンコソバ２さん» そうなんですか…!よかッたァ…(*´∇｀*)ホッ (2018年10月17日 20時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコソバ２(プロフ) - ハニーさん» ありがとうございます!楽しんでもらえて何よりです。安心してくださいっ消しませんよ!^^ (2018年10月17日 20時) (レス) id: c7b4c89e21 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 面白かッたです!消さないで欲しいな… (2018年10月17日 19時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
qEeiLX354ujk3AQ(プロフ) - 千佳華さん» 千佳華殿。この作品は事故満ですぐ消すつもりだったが思った以上にhitしだしてどうしよう状態なんだどうしよう。 (2018年10月8日 0時) (レス) id: c7b4c89e21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニャンコソバ | 作成日時：2018年9月5日 23時
