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もう、私では抑えきれないようだった。
私の、という霊力が、勝手に刀を治していく。
私は仰向けになった。
耳の下まで血に浸っている。
それがひどく冷たい。
水色にも黄色にも白にも見える“霊力”は、私を真ん中にはせず、完全に暴走していた。
直感的にわかった。
私は今、じわじわと死に近づいてる。
気分が悪い。
吐きそうだ。
込み上げてきたのは、笑いだった。
今になって、ばかだなぁなんて思えて、笑った。
口角が自然に上がって、自然に声をだして笑った。
声、といえるかわからない声で。
手を、天井にあげようとした。
何かから引っ張りあげられないかなんて期待してしまったから。
でも、手の感覚はもうなく、私は肩までしか認識できなくなっていた。
まだ、霊力の流出はおさまらない。
あーあ、自分の霊力に殺される末路か。
ちくしょう、あのチーズがのびるマッシュポテト、食べたかった。
今更どうでもいいことが頭に浮かんでくる。
喉が渇いた。
お母さんに、一回でいいから殴らせてほしかった。
.
あぁ、終わる。
.
死にたく、なかったな。
重くなるまぶたに、最後の抵抗、と名付けて、精一杯目を開けた。
眠い。
だけど今寝たら永遠に寝てしまう。
もういっか。
目を閉じた。
やはり、朝起きて二度寝を強いられているような眠気には敵わない。
寒い。
笑おう。
…さようなら。
.
.
.
…いやいやいや。
なんで?さようならって言ったんだけど。
笑ったんだけど。
死んでないんだけど!?
いや、シリアス展開!
ここで私死んで、薬研さんが、「お前はいいやつだったよ…。なんでここで死んでしまったんだ…!」的な展開でしょ!?(?)
いや、目は閉じてるよ。
寒いし。
場所も変わってない。
だけど、なーんか心地いいんだよね。
私、回復した…?
だったら私チートじゃない?
手の感覚が戻ってきた。
どろどろとした血の感触が。
…あれ?
目を開けようとしたが、開かない。
いや、開けられなかった。
まぶたにだけ、力が入らなかった。
いや、だけじゃない。
手も足も顔も、全身動かせなかった。
薬研さんは、どこにいるんだろう。
ふすまの向こうにはいるはず。
助けてくださーい。薬研さーん。
心の中で叫んでみるも当たり前だが何も起こらない。
もうどうしろっての!
持ち上げられた。
いわゆるお姫様だっこだ。
頭が重い。
どこかに運ばれてる。
私は何も聞こえないことを不思議に思いながら、状況を理解しようとした。
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名無し72555号(プロフ) - 名前は変えられないのでしょうか (2018年12月20日 15時) (
レス) id: 9d6d64100a (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - ニャンコソバ２さん» そうなんですか…!よかッたァ…(*´∇｀*)ホッ (2018年10月17日 20時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコソバ２(プロフ) - ハニーさん» ありがとうございます!楽しんでもらえて何よりです。安心してくださいっ消しませんよ!^^ (2018年10月17日 20時) (レス) id: c7b4c89e21 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 面白かッたです!消さないで欲しいな… (2018年10月17日 19時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
qEeiLX354ujk3AQ(プロフ) - 千佳華さん» 千佳華殿。この作品は事故満ですぐ消すつもりだったが思った以上にhitしだしてどうしよう状態なんだどうしよう。 (2018年10月8日 0時) (レス) id: c7b4c89e21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニャンコソバ | 作成日時：2018年9月5日 23時
