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『!す、すいません』
あまりにも無心で進んでいたものだから、ぶつかってしまった。
「あぁ。…俺も考え事してた。…悪い」
薬研は、細い息を吐き、言う。
「ついたぜ。ここが離れだ」
言われて、視線をあげる。
背筋に冷たいものが伝った。
目の前の襖には、血の手形があった。
いや、手形かわからない。
血まみれのなにかが触れた跡。
見たくない。
その衝動は私の視線を後ろに向かせた。
浴場からの経路はわからない。
だけど、廊下でつながっているようだった。
『この部屋に…入る…と…』
薬研は私の様子など気にせずに、平然と「そうだ」と言った。
もうどうにでもなれ。
浴場よりかは…大丈夫なことを信じたい。
手をかけ、襖をあける。
『あぁ…』
やっぱりか。
もう…なんで…?
逆にどうやったらこんなことになるの…。
部屋に入る。
襖の裏にある札をはがして破る。
見渡した光景は、以上だった。
襖、棚、机、畳、押し入れ、全部が赤か黒。
唯一白かったのは札のみ。
気が狂いそうになる。
額に浮き出た汗を拭う。
視界の端に映った薬研は私を見ていた。
気にはしない。
きっと様子を伺ってるんだ。
調べてみる。
赤いのはペンキ。
そう思い込めば、多少は楽になった。
私精神強くないか。
まずは机から。
机は、職員室にありそうな机だった。
引き出しを開けてみる。
一段目は、写真が入っていた。
きっちり半分に区切られてる。
半分は、みなさんだろう、集合写真のようなものや、楽しそうな写真。
そのなかに、薬研や加州清光もいた。
見てる私がこの状況を忘れそうなくらい、とても幸せそうだった。
そして、半分が…。
あの、あれだ。
ほら…夜に…うん。
なぜか、その写真。
なんなんだこれは。
記録しなくていいじゃんこんなん!不愉快〜。
私は躊躇なく破り捨てる。
札と同じ手つきで。
がこん。
と音がした。
なに?そう思う前に、体は下に、落ちていった。
お腹の下が冷えていく。
落ちてる、え、なにこれ。
死ぬじゃ
ぐしゃ
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名無し72555号(プロフ) - 名前は変えられないのでしょうか (2018年12月20日 15時) (
レス) id: 9d6d64100a (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - ニャンコソバ２さん» そうなんですか…!よかッたァ…(*´∇｀*)ホッ (2018年10月17日 20時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコソバ２(プロフ) - ハニーさん» ありがとうございます!楽しんでもらえて何よりです。安心してくださいっ消しませんよ!^^ (2018年10月17日 20時) (レス) id: c7b4c89e21 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 面白かッたです!消さないで欲しいな… (2018年10月17日 19時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
qEeiLX354ujk3AQ(プロフ) - 千佳華さん» 千佳華殿。この作品は事故満ですぐ消すつもりだったが思った以上にhitしだしてどうしよう状態なんだどうしよう。 (2018年10月8日 0時) (レス) id: c7b4c89e21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニャンコソバ | 作成日時：2018年9月5日 23時
