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更に掌に力を込める。時は止まっているはずなのに、こういう時に限って風圧という事象は起こり得るものだったらしく、Aの髪は逆立っていた。
ふいに右手に誰かの──アラジンの右手が重なる。彼は優しく微笑み、Aと同様に自身の掌にルフを集めた。
｢お姉さん、いくよ｣
｢──うん！｣
今度こそ上手くいく気がした。彼が隣に居てくれるだけで、こんなにも勇気が湧いてくるとは過去の自分からして思いもしなかった。
絶対に開く。開く以外の未来が見えない。開いたその後は寮に急ごう。そして確認しよう。見つけだそう。暴き出そう。証明してみせよう。彼女たちが“悪”の側でないということを。
｢｢開け────ゴマッ!!｣｣
*
｢…………これは、何……？｣
やっと拓けた、破壊された扉。その先は明るい未来へと繋がる筈だった。────そう、期待していた。
それなのに。……それなのに。
｢────｣
絶句するしかない状況だった。
頭上は三重層の金色の屋根が覆い被さり、外では殺戮の音が轟き、眼前では瓦礫の下で、人が、人が、人が。
｢あ……ああァ、あ、────っ｣
誰かの叫び声が聞こえる。よく聞く声質だ。
それが自分のものであると知るのは、いつになるだろうか。
その世界は、地獄に変わった。
レーム帝国とマグノシュタットの戦争が、既に始まっていた。
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紅妃(プロフ) - 睦月サイハさん» コメント有難う御座います！ここのところ更新してなくて本当に申し訳ありません。わたくしめには勿体ないお言葉を頂けて、本当に嬉しい限りです。そろそろ話が進むので、気長に待っていただければ幸いです！ (2017年10月12日 0時) (
レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
睦月サイハ - あの、更新頑張ってください！とても面白いし、続きが気になります！ゆっくりで良いので頑張ってください！応援しています！ (2017年10月11日 23時) (レス) id: 78af19d42e (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - ゆみさん» 最新話の感想コメント有難う御座います！やっと今まで書きたいところを書けたので、読者様にもそう言っていただけてとても嬉しい限りです！みんなが無事でいられることを私も祈ります… (2017年7月8日 16時) (レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - シェルの正体は何者でしょうか 続き気になります 何かたくらんでいるのはあきらか みんな気をつけて (2017年7月8日 13時) (携帯から) (レス) id: a64fcc18a2 (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - ゆきさん» 感想コメ有難う御座います!そう言っていただけるなんて光栄です、頑張ります!!；；；； (2017年5月25日 8時) (レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅妃 | 作成日時：2016年12月6日 1時
