〜13〜 ページ16
｢何の用だ、ジュダル｣
時は先刻まで遡り煌帝国。ジュダルが紅炎の部屋に入ってきた時まで遡る。
｢そう冷たくすんなよ、紅炎。ちょっとお前と話がしたくてな｣
｢なんだ｣
ジュダルは飄々とした態度で普段と変わらぬ声色で答えると、紅炎は急かすように返事をする。にやりと口角を上げたジュダルは、続いて口を開いた。
｢お前、なんか知ってんだろ｣
｢なにか、とは?｣
｢……あの小娘のことだよ!ササキ…なんとかって奴のことだ。アイツが来てからこの世界は滅茶苦茶だぜ!時間も次元も歪みまくってやがる。それに気づけるのはせいぜい魔導士と金属器使い、眷属器使いだけらしいが…。紅明や紅覇にアイツが来てからどれくらい経ったか聞いてみてが、もう手遅れだったぜ。あいつら2人はもう、1年経ったと思ってやがる｣
｢なんだと?…ジュダル、貴様いつからそれを知っていた。どうしてもっと早く言わなかった!｣
淡々と話を続ければ紅炎は目を見開いてジュダルを責めるように迫った。背を仰け反らせて紅炎の視線から逃れようと扉に張り付くも、その眼光からは逃げられるわけがなかった。
｢ちょ、ちょっと落ち着けって!俺だって混乱してんだよ!──でも、まだお前に症状が出てなくてよかったぜ。まだマトモな奴がいて安心したー｣
“金属器多く持ってると症状出にくいんかな”と呑気なことを呟くが、紅炎はそれどこではないようだ。自身と同様の思考を持つ者が居たということに驚愕しつつ、安堵や憤怒さえ覚えていた。
｢そんなことはどうでもいい。それよりも……矢張り、あの娘が原因だったのか。紅覇を信じてみたが、即決で煌帝国に迎え入れるべきではなかったな。他国のスパイかもしれん。あの娘をマグノシュタットに行かせるべきではなかったか。早い内に尋問して全て吐かせる｣
｢おいおいマジかよ!流石にそりゃないだろ。可能性はなくはねえけど、即決はお前の悪い癖だぜ!嫌いじゃねえけどな。でも、そんなだからこんな事態招いたんじゃねえのか。ちょっと落ち着けよ、興奮しすぎだっつの｣
｢…………そうだな。悪い。だが、このままあの娘をほぼ野放しにしておくわけにもいかない。監視を付けるべきか…｣
｢……｣
ジュダルに宥められれば、ジュダルの言う通りだと納得したのか、紅炎の頭に上っていた血も少しの落ち着きを取り戻した。
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紅妃(プロフ) - 睦月サイハさん» コメント有難う御座います！ここのところ更新してなくて本当に申し訳ありません。わたくしめには勿体ないお言葉を頂けて、本当に嬉しい限りです。そろそろ話が進むので、気長に待っていただければ幸いです！ (2017年10月12日 0時) (
レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
睦月サイハ - あの、更新頑張ってください！とても面白いし、続きが気になります！ゆっくりで良いので頑張ってください！応援しています！ (2017年10月11日 23時) (レス) id: 78af19d42e (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - ゆみさん» 最新話の感想コメント有難う御座います！やっと今まで書きたいところを書けたので、読者様にもそう言っていただけてとても嬉しい限りです！みんなが無事でいられることを私も祈ります… (2017年7月8日 16時) (レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - シェルの正体は何者でしょうか 続き気になります 何かたくらんでいるのはあきらか みんな気をつけて (2017年7月8日 13時) (携帯から) (レス) id: a64fcc18a2 (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - ゆきさん» 感想コメ有難う御座います!そう言っていただけるなんて光栄です、頑張ります!!；；；； (2017年5月25日 8時) (レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅妃 | 作成日時：2016年12月6日 1時
