〜元従者〜 ページ43
「じゃ、また後でね。A。」
「うん。」
Aは紅覇と手を振って別れた。
従者は主と共に食事を摂る事は、普通は無い。煌帝国の皇子や皇女、皇帝は自分の部屋で
食べるが、従者は違う。従者達は、屋敷とは別の建物内にある食堂で食べるのだ。
紅覇と別れたAは、その建物に向かっていた。
中庭を横切り、廊下を抜けると、紅覇と同じ従者の仁々に出会った。
「お早う御座います。」
「･･････お早う御座います･･･。」
仁々とはまともに話をしたことが無い。挨拶を交わしたのも、紅覇が従者三人を紹介して
くれたとき以来だ。
どうやら仁々も従者食堂に行く途中らしかった為、Aも一緒に行くことにした。
食堂に着くまでの間、沢山の質問をした。仁々は淡々と答えてくれた。
中でも、一番嬉しそうに答えたのは『好きな人はいるんですか』という質問に対してだった。
つい最近、婚約者が出来たらしい。
普段は無表情と言っても過言ではない仁々が、彼について話すときは時々笑顔になっている。
純々と麗々にその彼の事を言った時は、『紅覇様一筋ではなかったのですか?!』と
(主に純々に)悲鳴を上げられたらしい。
そんなことを話している間に、従者食堂に着いた。
食堂の席には、既に純々と麗々が座って、話をしていた。
騒がしい食堂の中を通って、私たちは２人の隣の席に座ることにした。
「お早う御座います、純々さん、麗々さん。」
「あら、お早う御座います。」
純々と麗々は話を中断して、深々とお辞儀をする。
食堂はざわざわと騒がしい。
「今日は随分と宮廷内が･･･騒がしいですね。」
「ああ、そういえばシンドリアでスパイ活動を行っていた紅覇様の元・従者様が無事御帰国為された様なんです!!」
その発言からは何か焦りが混ざっている様に思えた。
「はあ･･･。そうなんですか･･･。―――えーと、何かあったんですか･･･?」
「それがですね･･･―――」
* * *
運ばれてきた素晴らしい朝食に感動する事も無いまま急いで食べ、急いで片付けた。
そして、自分でもありえないと思うくらいの速さで紅覇の部屋まで走っていった。
『それがですね、紅覇様のその元従者･･･』
息を整えて私はドアノブに手をかけた。
『―――――紅覇様と両想いらしいんですよ。』
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紅妃(プロフ) - メロディーさん» コメント有り難う御座います!元ネタ知ってる方がいらっしゃったとは…!これからも精進します! (2017年1月29日 21時) (
レス) id: 801b9c3ad4 (このIDを非表示/違反報告)
メロディー - チルノのパーフェクト算数教室みたいで面白いですね(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2017年1月29日 21時) (レス) id: b58b8e3224 (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - 読者の皆様へ:とうとう西暦2015年と年が明けましたね。｢明けまして｣の方も、そうでない方も、今年もどうぞ私目のこの作品たちを宜しく御願い致します!! (2015年1月1日 20時) (携帯から) (レス) id: f306100cbd (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - 読者の皆様へ:いつも語愛読有難う御座います！最近、お気に入り十人超えをし、心からとても嬉しく思っております。次の更新は年明けになります。来年も宜しく御願い致します。 (2014年12月28日 23時) (携帯から) (レス) id: f306100cbd (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - みき（元るう）さん» 有り難う御座います! (2014年12月18日 16時) (レス) id: 3395f9a301 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅妃 | 作成日時：2014年7月15日 18時
