〜ジュダルのパーフェクト魔法教室2〜 ページ41
「よし、じゃあ俺の見て真似しろよ?」
ジュダルは杖を大きく掲げてAにそう言った。
Aは大きく頷き、杖の先一点を見つめる。
そしてジュダルは息を吸った。
「シャラール!!」
杖の先にはすぐに大量のルフと水が集まってきた。
バランスボールくらいの大きさの水の塊を、杖をくるんと振って更に上の方へ飛ばし、
そこからまた更に杖を今度は縦、横、斜めに切り裂くように振った。
水の塊がばらばらに散る。
そして最後に杖を下へと向けた。
水が土砂降りの雨のように降ってきたのだ。
「うわあぁぁああ!!」
「おいコラ逃げてんじゃねえ!!ボルグで受けとめろぉ!!」
逃げようと踏み出した足を戻して、お腹と脇に力を入れる。
降ってくる雨を全て光の膜で塞ぎきる。
ジュダルとAは2人見合って微笑む。
「じゃあ次は新人、お前が俺のさっきやった魔法・・・゛シャラール″をやってみろ。」
「オッケー!」
Aは光る鳥たちに語りかけた。目を閉じ、簪を目の前に掲げ、
深く呼吸をする。
そして、目を開き・・・
「シャラール!!!」
叫ぶと同時に、ジュダルの時と同様に、ルフたちは水を運んでくる。
リアルで言うところの一軒家くらいの大量の水が集まったところで、
簪を使って水を切り裂く。
簪を下に向け、私は叫ぶ。
「シャラール・アルサーロス!!!」
ジュダルに向けて雨粒は急降下する。
「?!!!」
驚くジュダルを無視して、そのまま雨を降らせる。
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「はー・・・・・・。ヤベエなおい・・・。」
ジュダルはボルグで防ぎ切れなかったらしく、ビショビショに髪も服も濡れていた。
「・・・そう・・・だねぇ・・・。」
実を言うと、私も凄く驚いている。自分にこんな才能が有ったのか、と。
「つーかお前何でさっき技の名前言えた訳?俺教えてねぇよな。」
Aは肩を跳ねさせた。『漫画で見たの覚えてるんだ☆』何て言える筈が無い。
「・・・あー・・・・・・、と、ルフに聞いたの・・・。」
目を逸らして答えた。
「・・・何でルフの名前知ってんだよ?」
更に私は目を逸らして「ルフに聞いたの」と答えた。
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紅妃(プロフ) - メロディーさん» コメント有り難う御座います!元ネタ知ってる方がいらっしゃったとは…!これからも精進します! (2017年1月29日 21時) (レス) id: 801b9c3ad4 (このIDを非表示/違反報告)
メロディー - チルノのパーフェクト算数教室みたいで面白いですね(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年1月29日 21時) (レス) id: b58b8e3224 (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - 読者の皆様へ:とうとう西暦2015年と年が明けましたね。「明けまして」の方も、そうでない方も、今年もどうぞ私目のこの作品たちを宜しく御願い致します!! (2015年1月1日 20時) (携帯から) (レス) id: f306100cbd (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - 読者の皆様へ:いつも語愛読有難う御座います!最近、お気に入り十人超えをし、心からとても嬉しく思っております。次の更新は年明けになります。来年も宜しく御願い致します。 (2014年12月28日 23時) (携帯から) (レス) id: f306100cbd (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - みき(元るう)さん» 有り難う御座います! (2014年12月18日 16時) (レス) id: 3395f9a301 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅妃 | 作成日時:2014年7月15日 18時