わたし、この力でみんなを守りたいの！

親友も知っておくべきこと ページ13

未優side

「未優」

急に名前を呼ばれて振り向くと、修也が立っていた。

「どうしたの、修也」

「今、時間あるか」

急な質問に、きょとん。

「……へ？あるけど。なに？」

「パトロール」

パトロール……。

パトロールッ！？

多分まほうのパトロールなんだろうなっていうのはわかったけど、めんどくさい……！

今日は初めて術を使ったし、疲れがたまってるのに。

家で休ませてよぉ……。

なぁんて、修也に言えるはずもなく。

「わかったわよ……。行けばいいんでしょ、行けばっ！」

もうヤケクソになっちゃった。

「ねえ。まさかあんたと二人きり？」

そうだとしたらめちゃくちゃイヤなんですがっ。

うーん、でも、そうなっちゃうのかなー、わたしと修也以外まほうのこと知っちゃダメだし。

「……いや。実は――、」

って、修也が言いかけた瞬間。


「あたしも、『未優の用事』についていくことになりましたー！」


そう言って、ひょこっと顔を出したのは――、

「……A！？」

「秋本が、どうしても行きたいって言ったから、仕方なくな」

そっかそっかっ。

でもわたし的には、すごくありがたいかも。

親友のAがいてくれたほうが。

「でもさ。あたし、なんの用事かは聞いてないんだよね。修也くんに聞いても、なかなか教えてくれなくてさ」

ああ……、そうよね……。

「仕方ないだろ。他言無用なんだよ」

「……でも、修也。わたし、Aは知っておいたほうがいいと思うの。だってわたしの親友だよ？」

「でもな未優、」

「お願い！あたしにも、なんの用事か教えて……！」

修也を見つめる、Aの必死な瞳。

本気で教えてほしいっていう彼女の意志が見える。

「……しょうがねえな。わかったよ。未優も、本当にいいんだな？」

「うん。Aも知っておくべきだと思うから」

わたしは強くうなずいた。

途端にAはパアアッと顔を輝かせる。

「ありがとうっ！」

親友っていいな→←おれと秋本

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