体育祭 その３ ページ31
ンダホの言葉に、声をかけてきた女子はうつむき、何も言わず去っていった。
あゆみ「・・・なんなの？あれ」
せりな「聞いていたけど、シルク君の人気ってすごいね」
ンダホは呆れたため息を付いていた
ンダホ「俺らはAちゃんを知ってるから、二人が付き合うのを応援できるんだよ。だから、Aちゃん、安心して。」
そうAを安心させると、運動場へみんなで向かった。
体育祭本番当日。
体育祭が始まると、フィッシャーズのメンバーも近くにいたこともあり、Aに声をかけてくる人は殆どなかった。
・・・が。
２年女子の団技。
明らかにAに向かって攻撃してくる女子の１団。
A「正々堂々と見せかけて、ここで団体で押しかけてくるなんて、卑怯極まりない！」
完全に頭にきていたAはそう叫んでその団体に突っ込んでいった。
せりな「A！」
せりながAの声に反応して、一緒に団体に突っ込む。
シルク「A！せりなさん！」
生徒席でもシルクたちやクラスメートが「あっ！」と声を出す。
しかし、Aもせりなも運動部のキャプテンになっているだけあって、身のこなしは軽い。
あっという間に相手の陣地に乗り込んだ。それに陸上部キャプテンもAのクラスにはいるのだ。
マサイ「・・・なんか、二人で対応してない？」
モトキ「・・・Aに突っ込んでいったはずが、かわされて、しかも自分の陣地に突っ込まれるなんてさ。・・・A、なめられすぎじゃない？」
ザカオ「ま、ふたりとも運動神経いいし、そんなもんじゃない？」
見ているメンバー達は、呆気に取られつつも、感心していた。
団技はAたちが圧勝。Aに向かってきた一団も悔しそうにしている。
シルク「A、やるじゃん」
生徒席に戻ってきたAたちは、拍手で迎えられた。
ンダホ「突進がすごかったけどAちゃんたち大丈夫だった？」
ンダホの心配そうな顔にAはドヤ顔でVサインをだした。
A「私もちょっと頭にきてたのもあったしな。本気でかわした。テニス部のキャプテン、なめんなよって感じ」
せりな「私はあせった〜。A一人で突進していくんだもん」
興奮気味の女子たちをみて、マサイがつぶやいた。
マサイ「うちのクラスの女子、つえー。怒らせないようにしないとな」
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作者名：danchan | 作成日時：2020年3月8日 16時
