見守ること ページ26
<MOTOKI Side>
A「モトキ君のことは、大好きだよ。だけどね、それ以上に好きな人がいるんだ」
そういって、泣き笑いの表情で話すAにモトキは胸が痛かった。
モトキ「Aごめん、オレのせいで」
思わず、モトキはAをハグする。
Aは一瞬体をこわばらせたが、モトキがうつむいてしまっていたので、
ややあって、モトキの背中に温かい手の感触があった。
A「モトキ君のせいじゃないよ。私自身が考えたことだから。・・結局モトキ君に寂しい思いをさせちゃった・・。私こそ、ごめんなさい」
そういって、Aはモトキの体を話し、顔を下から覗き込んだ。
A「モトキ君こそ、振られた相手に毎日会うのって、つらいんじゃない?」
モトキはAの言葉にちょっと驚いた。
モトキ「いや、そんな・・・ことはない‥と思うけど・・・。」
モトキはちょっとだけ、考えて、いつもの笑顔を作りつつ、Aに話す。
モトキ「・・・シルクとじゃれてるの、見るのは、ちょっと辛いかな」
Aは思わず笑ってしまった。
A「多分、私より、みんなのほうがシルクとじゃれてるんじゃない?っていうか、シルクがみんなにじゃれついているって感じかも」
その言葉にモトキとAはお互いを見て笑った。
ひとしきり笑った後、モトキがある提案をした。
モトキ「ね、このままシルクが部活終わるの待って、一緒に帰らない?」
Aはにっこり笑ってうなずく。
A「いいね、そうしようか。それまで時間あるし、わからないとこ教えて。」
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作者名:danchan | 作成日時:2020年3月8日 16時