「ありがとう」の気持ち。 ページ24
その日１日、シルクが何かとAを手伝った。トイレにまでついてきそうな勢いに、Aは苦笑い
A「シルク、自分でできるから。いきなり、気持ち悪いよ。」
そういうと、シルクはバツが悪そうな顔をする。
シルク「なんか、モトキにかっこいいとこばっか持っていかれてる気がして。オレもAのために何かしたくって。」
Aはその焦る気持ちがわかったので、シルクに言った
A「じゃ、朝と帰り、一緒に登下校。それでいいよ。一時、歩くの不自由するしさ。」
そういうと、シルクはちょっとほっとした様子を見せた。
放課後、シルクは部活があったが、Aのために休むと言い出した。
A「シルク、何言ってんの。部活は行って。私さ、バスケしてるシルクの姿、見るの好きなんだ。だから、部活はちゃんと行って。帰りは・・・あゆみとでも帰るし。」
シルクはAから諭され、部活に行くことにした
シルク「わりい、A。送っていけずに。・・・あゆみちゃん、頼んだよ」
シルクはうれしそうに、部活の準備をし、体育館へ向かった。
教室に残ったAの近くに、あゆみがやってきて、シルクの席に腰かけた。
A「あゆみ、昨日のこと、教えてくれない？シルクの事も、モトキ君のことも」
いつになく真剣な表情でAがあゆみに話しかけた。
その様子に、あゆみは細かなところまで、Aに教えた。
A「・・・そっか。だから・・・シルク・・・。」
あ「シルクさ、モトキ君がどれだけAの事、好きだったか、改めて知ったみたいで。しょうこがンダホ君から聞いたとこだと、かなりへこんでたらしいからね。」
と「今朝、似たようなこと、マサイ君も言ってた。」
あゆみ「あの温厚なモトキ君が、Aの事になると怒り爆発させてたってのもあるんじゃない？ほら。シルクとモトキ君、小学校からの付き合いらしいし。」
Aはあゆみの言葉に、「そっか・・・」と答えるだけ。
あゆみ「ね、ここでもう一度聞くよ。モトキ君の事、どう思ってんの？シルクのこと、どう考えてんの？」
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作者名：danchan | 作成日時：2020年3月8日 16時
