反撃*2* ページ19
しょうこ「昨日、ダーマ君たちとみてた時、ロッカーにいたづらしようとしてた人がいたんだよね。その時にちょっと確認はしたんだけど・・・。」
そう前置きして、しょうこがAのロッカーを開けると、ずたずたになったノートやタオルが入っていた。
シルクはそれらを手に取ると、目をつぶり、首を垂れる。
シルク「・・・A、つらかったろ?」
あゆみ「シルク君、どうすんの?これから・・。」
あゆみも相当頭にきているらしい。口調が厳しい。
シルク「あゆみちゃん、これと、マサイの写真もって、先生に報告してくんない?オレとモトキは、心当たりを当たってみる。」
モトキ「どうしたって、Aのせいじゃないのにさ、こんなことされちゃ、オレもシルクも腹が立つよ。」
Aの荷物はいったん、しょうこが預かることにし、ロッカーを空にする。もちろん、机の中も。かわりにシルクとモトキのノートを入れてみた。
モトキ「オレらのノートに何かあったら、確信犯だからね」
そういうと、シルクとモトキは自分たちに告白してきた人物にあたりを付け、話に言った。
シルクもモトキも、告白してくれたこと自体は、うれしく感じていた・・・はずだった。
それが、自分の彼女(友達)がゆがんだ嫉妬で傷つけられたのだ。
シルク「告るって相当、勇気いるぜ。それわかるから、オレ、告って来てくれた子に対して、無下にはできんかったわ。」
モトキ「オレもそう。・・・だけどさ、Aの事があって、ちゃんと断ることもしないといけないのかもな。」
思い出す限り、時間がある限り、二人は各教室に行き、一人ひとり話を聞いた。
女子1「・・・・誰かがAさんを蹴飛ばしてるの見て、やっていいのかな?って思って・・・」
モトキ「それはおかしいんじゃない?他人がやってるから自分もいいなんて。」
女子2「だって、Aさん、フィッシャーズ全員と仲いいじゃない?それだけでもうらやましいのに・・・。」
シルク「オレら、同じクラス。仲いいのは当たり前」
二人は女子のバカげた理由を聞くたびに、大きなため息をついた。
モトキ「・・・シルク、ばかばかしくない?たったこれだけの理由で、Aがあんな怪我するなんて。」
シルク「まあな。Aはそれもわかってたのかもしれないな。だから、オレらに言わなかったのかも」
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作者名:danchan | 作成日時:2020年3月8日 16時