すれ違い*2* ページ16
声を荒げたシルクに反発するように答えたA。シルクがAの眼を覗き込むと、『つらい』という感情がわかる。
シルク「オレは・・・オレは・・・別れる気は・・・ねえよ・・・。」
Aから目線を外し、足元を見ると、シルクは語りだした。
シルク「あゆみちゃんたちから聞いたよ。オレと付き合い始めたころ、こういう風になるんじゃないかって。Aがオレと距離をとるんじゃないかって。けど、オレ、モトキからAをかっさらったんだぜ?そんなオレがさ、簡単にAと別れると思うか?」
その言葉に、Aは何も言えなくなる。
シルク「・・・なあ、オレと付き合うことが、そんなに苦痛か?」
シルクはそう言って、Aを見ると、Aはうつむいてボロボロと泣きながら頭を横に振った。
と「そんなわけ・・・ないじゃ・・ん・・。でも・・・さ、やっぱり・・・こわい・・・」
そう言って泣くAをシルクは抱きしめた。
シルク「だから、オレが、オレたちがいるんじゃねえかよ。」
Aは、シルクの腕の中で思いっきり泣いた。安心したのか。シルクへの謝罪なのか。決意の前の涙なのか・・・。
少し経つと、公園に見知った顔がそろった。
ザカオ「・・・シルク?今大丈夫?」
小さい声で問いかけると、Aは泣き止み、シルクから離れた。
と「シルク、ごめんね。」
そういうと、心配顔のあゆみとしょうこがAに駆け寄った。
あゆみ「大丈夫?落ち着いた?・・・ちゃんと、話せた?」
そう聞くとAは、一応うんとうなづく。シルクはそんなAに注意した
シルク「A、変なこと、考えるんじゃねえぞ。オレ、切れるぞ」
その言葉に、Aは笑ってしまう。
と「大丈夫だよ。落ち着いたし」
その様子を見ていたメンバーは、シルクの肩をポンとたたいたり、頭をなでたり。
マサイ「もういい時間だから、帰ろうぜ。明日も会えるんでしょ?」
そういうと、Aはシルクが送り、あとは帰路についた。
と「ごめん、明日だけ、学校休む。いろいろ、考える。この状態だと、絶対、目腫れるし」
そう言ってAはシルクに笑いかけ、家の中に入っていった。
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作者名:danchan | 作成日時:2020年3月8日 16時