Spilal Step －Ⅱー (ページ11)

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Aが台所の片づけをしていると、隣にマサイが立っていた。

マサイ「ねA。今、モトキにドキドキしてなかった？」

ちょっと不貞腐れた、小さな声でマサイがAに聞いてきた。

誤魔化すのは逆効果だとAは思い、正直にマサイに話した。

A「昔ね、モトキの屈託のない笑顔にやられたことがあってさ。それ、思い出しちゃって。・・・でもね、今はちゃんとわかってるから、大丈夫だと思う。今は、私の隣の人のほうが大事だもん」

小声で答えると、マサイは見る見るうちに赤くなる。照れているようだ。

ザカオ「・・・マサイ、顔赤いけど、大丈夫？」

ザカオに指摘され、さらにマサイは慌てふためく。

A「ザカさん、マサイにさ『大好きだよ』って言ったら、こうなった。」

笑ってAがザカオに話すと、マサイが挙動不審。

マサイ「ちょっと、A！！」

ザカオはにやにやし、「あー、ごちそうさん」と一言いい、どこかへ行ってしまった。

Aはマサイに向き直り、目を見て話す。

A「マサイ、完全に大丈夫だとは言い切れないけど、マサイが近くにいてくれれば、間違えることはないよ。だから、ずっと近くにいてね。」

そういって、Aはマサイをハグした。

すると・・・。

シルク「あのー・・・。いちゃつくのはいいんだけど、俺らのいないところでしてくんない？」

食べ終わった皿をもって、シルクとモトキがカウンター前に立っていた。

Aとマサイは思わず、離れた。

モトキ「おーおー、見せつけてくれちゃって。」

にやにやと笑うシルクとモトキに、Aとマサイは、ただただ赤くなって小さくなるだけだった。