気分転換しようぜ ページ16
引きこもりになりがちのAを、マサイがマサイハウスに呼び出していたのだ。
時間を見ると、夕食どき。モトキはダーマ、マサイと目配せすると、PCを閉じ、Aに提案した。
モトキ「あのさ、セカンダリ撮りたいんだけど、料理してくれない？」
ニッコリ笑うモトキに、Aはあっけにとられた。
A「いきなり？なにを作れっていうのよ。材料から揃えるなら、時間かかるし・・・。」
モトキはマサイを見てニヤッと笑うと、冷蔵庫から、食材を次々と出し、「料理音痴クッキング」のように並べ始めた。
マサイ「用意してんだな。これが。」
マサイが得意げな顔で話す。・・・準備したのはモトキのはずだが。
Aは気になる食材を見つけた。
鶏肉、卵、玉ねぎ、ピクルス・・・。お酢にマヨ。
A「・・・チキン南蛮食べたい」
ぼそっと呟いたAにモトキが反応した。
モトキ「あれって、家で作れるの？」
A「・・・作り方は知ってる・・・時間かかるけど・・・タルタル、食べたい・・」
マサイが「やった！」と喜び、ダーマは「つくれんの？」と驚いている。
そう言うと、モトキハウスから持ってきたらしい炊飯器にお米をセットし、調理を開始する。
マサイは慌ててカメラを回し、ダーマとモトキがAの動きを見ていた。
肉の厚さを均等にし、下味、衣をつける。南蛮酢を用意し、フライパンで鶏肉を揚げ焼きにする。
A「モトキ、これ、見てて」
フライパンをモトキに託し、タルタルのための玉ねぎをみじん切り。
キャベツも千切りにする。
カメラの存在を気にすることなく、キャベツの千切りをしていくAにダーマとマサイが感心する。
マサイ「はえーし、切るの。手、切らない？」
A「ん〜・・・慣れ？」
ダーマ「これでAが普段から料理してるの、わかるな」
ダーマの言葉に「そう？」とAが反応するが、千切りキャベツの手は止めない。
ある程度、切り終える頃、モトキに声をかけた
A「モトキ、鶏肉どう？」
ドンピシャのタイミングで声をかけてきたAにもときは目を見張る。だが、いつものように答えた。
モトキ「いい頃だと思うけど・・・。これ、どうすんの？」
Aは甘酢の入ったボウルに焼いた肉をつけるように指示する。
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作者名：danchan | 作成日時：2023年9月18日 15時
